内海新聞のブログ

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2046:FFRCTの落とし穴と血管プラークは30代から

 心臓の冠動脈が「血管プラークで詰まっているか」を確認し「バイパス手術かカテーテルでやるか」判定するのに、これまでは「疑わしければそのまま入院してカテーテル検査(実費10万円近く)をしないと」いけなかったのですが、現在は最新技術の「冠動脈造影CTだけで」「カテーテル検査まですべきかわかる」のが「FFRCT」です。
 
健康保険でやれるようになっており、3割でいいとこ3万円ぐらいです。
 
そもそもクリニックなどで狭心症が疑われた人の半分近くは「カテーテル検査しなくてよかったレベル」だそうで、このCTだと「ヨード剤のアナフィラキシーリスクはあるが」「入院して心臓まで管を通すカテーテル検査までのおおごと」はしなくていいのです。
 
楽なんです。はるかに。
 
だから……「もし、その辺のクリニック、循環器の個人医院とかで」「冠動脈CTとったほうがいい」と言われたら迷わず「FFRCTがある病院に送ってください」と言って、そこに転送してもらうことです。
 
これ、すごく大事な……入口だから……
 
私、結局FFRCT撮ることにしましたが、前の病院の冠動脈CTが「FFRCTに対応していない」ため「再度、造影CT撮り直し」になりました。
「したくない造影CT被ばく、2度になりました」
こういうことになるので、日ごろから「MRIメインで」「被ばく貯金を少なくしておく」ことです。
 
■入口の病院を間違うな
 みなさんは「入口の病院」を「ちゃんとしたFFRCTができるレベルの病院」で行くことです。
 
これだけは……間違えないように。みなさん……私の二の舞をしないようにね。
OK?
 
■FFRCTは「ステント体内に入れたら、もうできない」
 それで、FFRCTを使えば「CTだけで」「カテーテル検査をしなくても」「どうすべきかわかる」ので、「定期観察」に使えないか?今回はFFRCTを愛媛県で唯一やっている愛媛県立中央病院の循環器内科で聞いたのですが
 
「いちど、カテーテル治療をしてステントを入れてしまうと」「FFRCTはできなくなる」とのことでした。
 
また、冠動脈の「根本」あたりの病変の場合は「正確に計算できない場合がある」とのことでした。
 
ですので、ステントを入れる前で「食い止められている」人にとっては「やたらカテーテル検査に行かないで」「監視できる」ということです。
 
どうか……みなさん、そのレベルで自分の心臓を守ってくださいね。
 
ちなみに、FFRCTについては同病院がわかりやすい動画もつくっていました。
愛媛県立中央病院 令和3年度 第1回 市民公開講座 on WEB3.狭心症診断の最前線 ~新導入FFR-CTのご紹介~:岡山英樹
■血管プラークは「脂のつまり」ではない
 前回血管プラークは「血管の炎症だ」と「病理が片付いた」と思ったのですが、もっと「基本的な」「医学部の知識」で勉強しなおしたのです。
動脈硬化プラークの形成・破綻と血栓症の病態(宮崎大学医学部・浅田 祐士郎)
そうしたら「いわゆる世間の医者が簡単に言う」「血管プラークは油のかたまり」は「ウソ」だということがわかりました。「言い方が悪い」
 
実は血管プラークは「そんな簡単なシロモノではない」ということです。
確かに「脂質」は関係しているけど……。それが「油もの食べたから、その油が血液に詰まる……とはちょっと違う」イメージです。
 
■私が「ここが悪いからそうなるんだろ」ってわかったのは
(1)「エストロゲンホルモン」の「老化による枯渇」
→これはダイレクトに血管細胞の「劣化」「内皮細胞の荒れ」を起こすので……そこにLDLが詰まってプラークや炎症を起こすことになる。
 
(2)「内臓脂肪が多いことによる」「LDLコレステロールの過剰放出」
があるんだと思います。
 
なので、知識を共有しておきますが、衝撃的だったのは
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「血管プラークは、30代で出現しだす」
「つまり、動脈硬化と心臓の冠動脈の詰まりは30代後半から始まっている」
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という……「恐ろしく、乾いた真実」でした。
 
なので、今まで私は「20代とか30代は」「夜更かしだろうが暴飲暴食だろうが」「してもだいじょうぶだよ」「若さゆえ」と……自分の体験も「勘違い」して思っていたのですが
 
「ぜんぜん、とんでもない」
「20代、30代から武田式できちんと食事を正していないと」
 
「とんでもないことになる」
 
「20代、30代でもどんどん死ぬよ」
 
ということが「現代日本、いや、世界の循環器内科の知見、ベース知識」として
あったのです。
 
ただ、患者たるわれわれには「一切真実が知らされていなかった」という……ヤバい実態。
 
でもこのレベルの病理は……医者たち、少なくとも医学部で循環器内科をやる人間なら「常識的に知っている」「基本知識」だったんだよね。
 
え?知らない医者いるの??かな??そいつヤバいよ。
 
とにかく、この実態知ってショックバリバリなんだよね。
 
つまり、10代、20代、30代で
「ポテチくいまくり」「ファーストフード食べまくり」「アイスくいまくり」「ラーメンくいまくり」「フライ・揚げ物・天ぷら食いまくり」「回転ずし行きまくり」「ご当地グルメ食べ歩き」していたら
「ほぼ100%」
「心臓の冠動脈にプラークがつまって」
「30代後半では気づかないけど」
「40代から、主婦はくも膜下出血でぶっ倒れて急死」
とかが……起きているのは「そのため」なんだと。
 
これ、循環器内科医らも「声を大きくして世間に言うべき」だよね。血管プラークは想像以上に「早い時期からできあがって」「血管を詰まらせている」わけ。
 
そんな……40代、50代で私みたいになっているのは「もう末期」なのね。
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岸田さん、ほんと、酒もNGだけど、お菓子とか、油もの、砂糖菓子、外食フード……全部禁止しないと「全員、循環器病」になるよ。
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日本国民の50%はがんで死ぬんだけど、あと50%は循環器障害(脳卒中心筋梗塞)なんだ。
 
■毎日起きている「トラック運転手の意識不明横転事故」「バスやタクシー運転手の意識不明事故」は血管プラークが原因で起きている
 
だから、毎日のように「トラック運転手が意識不明でつっこんで横転大事故」「バスやタクシーの高齢者運転手が突然死して突っ込む」事故が……多いのね。
 
みんな「自分の心臓が詰まっている」こと「自覚していない」んだよ。
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つまり、その辺の運送会社のドライバーのオッちゃん、バスの運転手、
タクシーの運転手……全員「FFRCT」かけてみ。
かなりの数……「心臓冠動脈がプラークで詰まって」「爆弾状態」なんだ。
本人自覚していないし
 
「心電図程度ではわからない」んで。会社のザル検診ではまるでダメ。
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■血管プラークは3つある
血管プラークは「幼児期から」「徐々に成長しだしている」
 
【幼小児期】びまん性内膜肥厚
      平滑筋細胞と細胞外基質
  脂質沈着はない
  マクロファージは表層にわずか程度
 
【20~30代】脂質沈着増加
      マクロファージ浸潤が増える
      平滑筋細胞の増殖
      内膜肥厚が急激に進行
  肥厚巣内に脂質とマクロファージの集簇
 
【30代後半】動脈硬化巣が出現
      Ⅰ型、Ⅲ型コラーゲンが多い
 
30代後半で……みんな動脈硬化になっているのよ。実は……。知らないだけ。
 
(1)脂質に富むプラーク「不安定プラーク
 平滑筋細胞とコラーゲンなどの細胞外基質成分に富む線維性プラーク 狭窄度50%未満のプラークのほとんどはこちらが占める。繊維性プラークが実際は多い。
 
(2)破裂プラーク
 脂質のコアが大きく、繊維製被膜が薄いのでマクロファージやT細胞による炎症で破壊されやすい。血管新生、石灰化、陽性リモデリングを呈するプラークで起きる。
 
(3)びらんプラーク
 平滑筋細胞やプロテオグリカン細胞外基質に富んだプラークに多い。死因の15~30%を占める。若い女性に多い。脂質摂取よりタバコの影響が多い。
 
【タバコ】は相当やばいわ。人体に。すぐやめないと……。タバコ代よりバイパス手術代(200万円以上)のほうが高い……ので。
 
つまり、血管の中を見たとき「筋繊維の異常成長によって盛り上がった肉腫的な……プラーク」は「安定」しているので……「放置でもいい」のだが
 
問題は「はがれおちて」「詰まってくれる」……「破裂プラーク」「びらんプラーク」……これが「脂肪」にあたる。
 
血管プラークといっても「そのままでもしょうがないで済む」レベルと「まずいレベル」がある。
 
ただ「不安定プラーク」は「マクロファージによって」「分解」「消えていく運命」なので……実は「人体の母体が」「免疫力が強く」「栄養がちゃんとしているボディならば」「自己治癒」できる。
 
つまり……「プラークの消失」「血管がもとに戻る」ようになる。
 
でも、加齢、食生活が悪かった人たちは……「それができない」だから「詰まる一方」になってしまう。
 
これを治すには「日々の食生活」「日々の運動」の2輪をコントロールして血液成分と血管細胞を「やわらかく」「健全にする」ことが……「根本的な治療法」として見えるわけです。
 
このポイントを抜きにして、いくら手術やカテーテルで「一時しのぎ」しても「根っこが治っていない」ので「再狭窄」やら「つまり」が……起きてしまう。
 
逆にいうなら「本人の自助努力が相当あれば」「自己治癒能力で」「治すこともできる」道があるということです。