内海新聞のブログ

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2081:心臓カテーテルの闇

 中高年のほとんどは「心臓冠動脈が詰まっている人」「頸動脈が詰まってきている人」多いと思います。40~60代の「トラック運転手」「タクシー運転手」「おっちゃん」は全員FFRCTで冠動脈の「プラーク詰まり」スキャンし、脳のMRIとったらほとんど「心筋梗塞」「脳梗塞」手前かもしれません。

みんな知らないで……ある日突然「発作」「意識不明」で「コンビニやスーパーや家に」車で突っ込んでいるわけです。

どうみても血管詰まってるよね?って人が、幼稚園バス、介護送迎バスの運転手あるいは高齢者にも多くて……爆弾抱えている状態です。

厚労省は「自動車運転者の」「FFRCT」「脳MRI」の「1年ごとの検診義務づけ」すべきだと思います。

免許更新での義務付けでもいいけどね。

■みなさん心臓くらったらどうなるか?
 実は循環器内科・外科の「プロセス」は「驚くほど単純」であり「詰将棋」のように決まっています。

1.胸が不快感、痛い

2.循環器内科(まず最初は内科です)受診

3.ここでいきなりあなたの運命は分かれます。
(a)まともな大学病院、総合病院だと非破壊のFFRCTによるヨード剤造影冠動脈CTを撮影して「心臓の冠動脈の目詰まり」を確認します。

(b)FFRCTできないへぼい病院、個人クリニックだと「入院して、カテーテルを心臓血管までつっこむ、カテーテル検査」をすすめます。

この時点で「造影冠動脈CT」「MRI」取る場合もありますが、カテーテル検査をしたほうが「手っ取り早く」「実態」がどのみちつかめるので、循環器内科医の感覚としては、最初からカテーテル検査をすすめる場合が多いかもしれません。

……つまり「のっけから」「入院」が待ってます。入院保険入っている人は「入院給付金」出ます。(検査入院だけだともらえないタイプもあるので注意)

4.FFRCTあるいは、カテーテル検査で「血管の目詰まりが基準値超えているようだったら」(目詰まりが90%いっていたら、問答無用で以下でしょう)

(あ)「カテーテル手術」をすすめ「ステント」を埋め込みます。PCI(Percutaneous Coronary Intervention)といいます。
 これだと入院は2~最大10日程度です。局所麻酔で30分~90分で終わり楽です。

ただし、1回の手術で埋め込めるステントは1個。つまり3箇所入れるなら「3回に分けた入院と手術」が必要になります……トータルで高くなるかも。

(い)「心臓バイパス手術」になります。CABGといいます。
 入院は2~3週間。全身麻酔で胸の真ん中を「ドドドと切り裂いて」「肋骨折って」「心臓に自分の動脈の血管を移植」します。手術時間も5~6時間かかります。
 レベルが高い病院だとMICSといって「内視鏡手術」で入院期間半分ぐらいで傷口もほとんどなくすることができます。こちらのほうが患者的には楽です。ただ狭心症についての内視鏡手術は難しいのであまりやっているところはないようです。

(う)いずれも拒否して経過観察で薬や食事・運動療法でしのぐ。

選択肢は3つしかないです。ちなみに私は(う)を選択しました。

5.その後のリスク
カテーテル手術(PCI)によるステント埋め込み」
1.埋め込んだステントは金属であり、血管細胞によって「異物」と認識され「炎症」「血栓が」でき、それがはがれると心筋梗塞脳梗塞で逆に死にます。
 なので、医師は必死に「血栓ができないように」「一生薬」飲ませます。

 ところが「血栓ができない」薬というのは「血液が凝固しない」ので、「ケガ」「打撲」が起きたら「出血が止まらない」ことになります。歯医者での抜歯なども慎重にしないといけないし、以後の別の手術でも問題になります。

一生……そのリスクにおびえて薬を飲んで生きないといけません。

2.さらに数年ごとに「入院してカテーテル検査」をして「ステントがだいじょうぶか」「詰まっているところが他にないか」検査もしないといけなくなります。

3.ステントを入れてしまうと、非破壊で楽な「FFRCT」は使えなくなります。検査は「入院してやる心臓カテーテル検査」だけになります。MRIはできます。

4.さらに「ステントは一時しのぎ」でしかなく、そういうレベルの人は「全身の他の血管も」「ヘタって」「詰まっている」ことがほとんどです。また詰まるのです。もちろん、医師は懸命に「詰まったら」「またカテーテル検査と」「PCI」で逃がしてくれます。

けれど、そうやって「ステント10個」入れたような人もいるようで「ロボット血管」と言われるそうです。

5.ステント入れてもらちがあかない、もう無理な人は「CABG」の心臓バイパス手術になります。

■心臓の血管が詰まっていても「心筋梗塞」「脳梗塞」にすぐなるわけではない
 それで、患者のあなたが「一番困惑」するのは「PCIや心臓バイパス手術」しないといけないの?

「いつ死ぬの?」
っていうところですよね。

それなのですが「実は、現場の循環器内科や外科の医師でも」
「わからない」
のです。
「いつか……、明日突然かもしれないけど、わからない」
これが正直なところです。

でも、あなたの目の前にいる循環器内科の医師は
「もう、これだけ詰まっているのですから、安心のためにステント入れませんか?」「入れましょう」「心臓バイパス手術しますか?」というと思います。

正直「がん宣告よりこわい」話をされます。

なぜかというと「がんは」「余命何カ月」と「時間」があるのですが、心臓疾患の場合は「時間」実は「ない」です。

その辺の「さじかげん」が「当の医師でも」「断言できない」
確実に言えるのは
「このままだと、いずれ確率的には50%ぐらいは心筋梗塞脳梗塞いきますね」
ぐらいです。

だったら「今のうちに」「予防的に」「ステント入れておくべき」……と。

■ところが
 ですが、実はこの循環器内科のステントPCI推進……おかしいようです。

私が気になったのは「FFRCT」を調べていた時でした。医療メーカーや医学部のアナウンスでも
「これまで、日本ではPCIがとても多く、医療現場では何かとカテーテル検査をしている。実際のステントも不必要な場所まで経験と勘だけで入れている実態があります。FFRCTを使えば、カテーテル検査を心臓血管に入れて入院する患者の負荷もなく、非破壊のCT検査(ヨード剤アナフィラキシーリスクはあるが)で入院もせず、短時間でPCIをすべきか、バイパス手術をすべきかの判断ができ……」

恐ろしいフレーズがあって
「実は、FFRCTをかけた患者の半数はムリしてカテーテル検査やステント入れず、単に薬物や食事や運動療法の経過観察程度で済むことがわかりました。」

おーい。大爆笑、大脱力な評価だ。

今の日本の循環器内科では「やたらカテーテル検査をあおり」「ステント入れちゃえ」という流れにしているのね。

■なぜ?循環器内科はカテーテル検査とステントしたがる?
 私が「心臓バイパス手術の手術件数」を調べていたら「想像以上に」「手術数が少なかった」のですね。

なかなか年間100件とかこなす病院は……各県ないんですよ。
「おかしいな」「なぜだろ?」
たとえば、愛媛県にしても「ハイレベル3羽ガラス」の「松山日赤」「県立中央」「愛媛大」の3病院の心臓バイパス手術の件数は「50件あるか」どうかでした。

100件いっていない。

それは「事前に」「循環器内科で」「ステント入れて」「済ませてしまう」からなんです。それぐらい……PCIは盛んであり、内科で外科の「仕事」「奪い取って」いるわけです。

この「心臓外科」「循環器内科」が「実は超仲が悪い」という実態も……患者からしたら「迷惑」「患者不在じゃないか!」と思うんですけど「ある」んです。

それが、わかるのが以下の動画です。「ゆたぽん」という医師ユーチューバーなんですが「ヤバい実態」をばらしています。
★世界の心臓外科医がAHAのガイドライン改定に噛み付いた! 狭心症の治療が変わる? PCI vs CABGの誰も言えなかった真実を語る 【心臓外科...

www.youtube.com

ゆたぽん医師は、画面ではチャパッチーのちゃらいヤンキー風に見えるんですが実は……「ベストドクター」にも選ばれている「全国のトップクラスの心臓外科医」の小林豊医師です。

京都の宇治の徳洲会病院の心臓外科なんで……京都の人はゆたぽん先生に執刀してもらった方がいいと……思いますよ。

京都だと京都府医大の夜久 均(やく)先生が有名だったけど……今は院長か。偉くなられましたね。

阪大だと私も会った澤 芳樹先生が一流なんですが……先般引退され大阪警察病院の院長になってしまいました。

で、そのゆたぽん医師がいうには
1.国際学会のガイドラインでも心臓バイパス手術はしないでいい方向にもっていっている。

2.日本は世界でも異常なほどPCIによるステントをいれまくりすぎ。

3.ステントを入れてももつのは5年どうかであり、心臓バイパス手術のほうが10年以上もつし、余計な薬の投与もいらない。

4.循環器内科医はPCIが患者のために長期的にいいわけではないことを自覚しているが確信犯的に患者にPCIでステント入れている。

5.PCIは「急患」の心筋梗塞の患者には逆に必須だけど、今すぐ発作が出ないような「待機型の狭心症」の患者(ようするに、FFRCTとかで血管つまっているけど、今すぐ死ぬかわからないレベルの人)は……ムリしてすべきものではない。なのに、なんでもかんでもPCIに突っ込んでいるのはおかしい。

6.心臓血管外科と循環器内科は「仲が悪い」。ただ患者の最初の窓口は循環器内科なのでけんかすると「患者を回さない」ことが多々多い。

7.日本の心臓外科手術の外科医のレベルは世界トップクラスであり、それゆえ手術の成功率も高いし世界基準でみたら難しいレベルの内容を多くしている。なのに心臓外科手術をしないようにしていく方向性はおかしい。

……いやあ、これ「闇」でしたね。患者はひっかかっちゃうじゃん。

あげくの果てに、ゆたぽん先生
「金持ちは心臓バイパス手術。貧乏人はPCIでお茶濁し」と……
「だから天皇陛下も大統領もPCIでのステントじゃなくてバイパス手術を先に選んでいるでしょ?」
と……。

まあ、たしかに心臓バイパス手術は「300万円」しますが。
★心臓血管外科手術の費用について(名古屋徳洲会病院)
https://www.nagoya.tokushukai.or.jp/wp/heart_peration/3891.html
健康保険の3割でも100万円。
高額医療費制度で30万円ぐらい現金いるかな。

まあ、これも「医療保険」ちゃんと入っていれば「庶民でもだいじょうぶ」なレベルですので……必ずしも「貧乏人はPCI」と言わなくてもいいかな。ゆたぽん先生も冗談で言ったのでしょう。

■入院2回させて病院はセットで儲かる
 で、絶対必要になるカテーテル検査入院。これ心臓の血管に管を通す「慎重で高度な医療」ですから当然値段も高いんだよ。

病院側の請求としては軽く12万円ぐらい。
これにステント入れるPCIが200万円近いんだよ。

つまり1人の患者を「循環器内科でハントさせたら」「220万円」ぐらい「病院の売り上げ」上がる。

大規模な心臓バイパス手術より「リスクも低いし」「数こなせる」
……そりゃ病院理事長・院長からしたら
カテーテル検査とPCIがんがんやれや」
ってハッパかけてるかもしれないな。

「さらにダメ押しで、一生薬漬け」
薬局としても「ええ、お得意様」になるし。

だって愛媛だとPCI件数が多いのは松山赤十字(約500件)、県立中央(400件)ぐらいあるし、うちが行っていた病院でも年間100件はPCIしている。
ということは……
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PCIで儲けた金額220万円×500件=11億円
バイパス手術で儲けた金額300万円×50件=1.5億円

循環器内科のほうが心臓血管外科より7倍「儲けて」いることになる。
うーん。こんな本質……マスコミも厚労省も議員もだれもつっこまないな(爆笑)
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これって都市伝説のようでホントの話かもしれない。

うちの家族との「漫才話」だけど
「これ、どっかの物販の営業じゃないけどさ、俺みたいな患者つくって一回カテーテル検査、PCIで2回も入院に自動的になって簡単に新車1台分ぐらいの売上あがるんだよな?」

「病院の事務所でホワイトボードに『今月、PCIのピン●●本達成おめでとう』とか花のマーク貼って競争してんじゃないの?」

「はい、今日もまた1本あがりぃ!」とかな(笑)

……そうだったらこわいね。

■でもな、私は、ゆたぽん先生を超えた
 上皇の執刀医だった順天堂の天野医師も言ってるけど「心臓病の世界は」「日進月歩」で「新しい治療法」が「生まれている」
とのことで……

私は「新しい治療法」が出るのを待つことにしたワン。
それまでは武田式でしのぐハム。

武田式食事療法でAGEs1.2。血管の柔軟性を計るAVI検査でも13程度なので「動脈硬化の心配は逆にない」という評価の自分にとって、問題のプラークは「脂肪」「LDL」なので。そっちは……食事や運動で逃げることもできるんじゃないの?って思うわけです。

あとはとにかく血管の内皮の慢性炎症をやめさせて筋細胞を直すことだね。柔らかいゴム管……に戻す。

となると「いったん入れたら」「一生薬漬け」「出血打撲のリスクにおびえる」「どのみちまた詰まる」ステントを入れる判断は「いかがなものか?」と思ったわけです。

かといって「心臓バイパス手術」やったらいいか?うーん。今回結果としてバイパス手術のことも調べるはめになったけど。

やっぱあの「胸ざっくり切り裂く」のは私もホラー映画じゃないんで……ムリだよって感じ。

www.youtube.com

ダヴィンチやMICSの3D手術なら……考えてもいいけど。

え?ゆたぽん先生の実際の手術動画(ホラー超えてます。観る前に覚悟)
【心臓手術】人工心肺を使わない 冠動脈バイパス術 OPCAB LITA-LADの巻 【俺に切らせろ!】
https://www.youtube.com/watch?v=XoYCJ80JTC0&rco=1
さらに「入れた血管がどこまで持つか」怪しいんだよね。実は心臓外科医の人たちは「バイパス手術」「おおごとやって」「入れて」「余命が伸びたか?」って統計……公開していないようなんだ。

調べたけど……出てこないもん。

つまり「PCI」も「バイパス手術」も「一時しのぎ」でしかなく「恒久的な保証」はない技術なんですね。

だったら「いつ心筋梗塞で死ぬか」は「わからない」のだから「ふつうに暮らすのもありかな」って思ったりもするのが患者の心情というものではないでしょうか?

むしろ「明日死ぬかもしれない」とはっきり自覚して、残りの人生を一生懸命、悔いなく生きているほうがいいのかもしれないね。

だから、私が狭心症を診断されたとき、最初の循環器内科医指導医と決めた
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これって「死生観」ですね
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のポイントに戻ってくる。

ただ、人に迷惑かけて死ぬのは困るんで、自動車の運転とか、万が一の場面ではどうするか?は常にイメージトレーニングしています。

実は、循環器内科医らにも「狭心症での日常生活の注意」「運動療法してよ」って言ったのですが「ないんだ」で終わり。
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「ま、苦しくなったらためらわず、すぐ救急車呼んでください」
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これだけ……でした(爆笑)

マジ?それだけ???
でも、それが今の循環器内科の現場です。
(内海君:小市民)