いやあ、結局がんだけでなく、循環器もやるはめになったけど、まあ、今の医師の感覚だと「なおんないよ」だと思います。
「動脈硬化は治らない」
……で、「そうか」って思ったのですが「本当にそうなの?」「なんか手立てないの?」「アイデアないの?」って思うわけです。
それで血管が「どうして硬くなって」「どうしてプラークが詰まって」「どうしたらいいのか?」まで調べて思考しました。
そうしたら……意外な「道」が見えたので、みなさんに共有しておきます。
■どうして血管が硬くなって動脈硬化になるの?
これね、食べものもあるんだけど、つまり「砂糖」「脂肪(油)」。ところが、本当にまずいのは「加齢」なんだよね。
そう。加齢によって「基礎免疫力が下がる」「コラーゲンが失われ不足する」……これが大原因なんだよ。
そこに……だめ押しで「食事」が影響するのね。
なので、ただ……食事改善すればいい……だけの発想では「治らない」
■血管のメカニズム
で、血管って……あなたは「どういう仕組みでできている」と思いますか?
超簡単に言おうか
「血管って、筋肉のチューブ」なんだよ。
「そして、その筋肉のチューブの内面が皮膚」なんだよ。
これが解。
ここから導けるのは
(1)「筋肉なので、壊れて、再生している」
(2)「チューブの内側の皮膚の部分は、ターンオーバーして生まれ変わっていく」
この2つのところに「大事なポイント」「劣化のメカニズム」があるんだ。
■血管は筋肉
血管は筋肉組織のチューブになっている。なので、手足の筋肉と似たような「破壊」「再生」が常時起きる。
■血管は皮膚でもある
そして、血管は筋肉でできたチューブの内面に「皮膚」がある。これを「血管内皮」という。この部分は当然「はがれて」「生まれ変わって」いく。
■血管の長さと量は
人間1人の血管の長さは「10万キロメートル」ということです。恐ろしい地球2周半
そして重さは2キログラムもある。
■動脈と毛細血管の違い
動脈は筋肉がメインで伸び縮みをする柔軟性が高い。だけど、毛細血管はあまり自分では伸び縮みしないでいい。どちらかというと糸に近い。
■筋肉に必要な要素は?
「エストロゲンホルモン」「コラーゲン」
このポイントを書くと「動脈がなぜ硬くなるか?」ピーンと来た人も多いのではないかな?
■動脈硬化の原因
つまり、血管チューブの筋肉が老化によって「エストロゲンの不足」「コラーゲンの不足」を起こしたらどうなるだろう?
「正常な筋肉が生まれなくなる」
そして、筋肉の柔らかさを生み出すのは「コラーゲン」
そのコラーゲンがない皮膚は「硬くて」「サメ肌」みたいになる。
同じことが血管にも起きる。
そう「血管の筋肉が硬くなり」「ザラつく」わけ。
■血管が硬くなると何がよくないの?
動脈の血管が、きちんと筋肉も皮膚の部分も「コラーゲン」で「柔らかいゴム」であれば「伸び縮み」でき、心臓が送り出す血液が「血圧高いと伸びて」「低いと縮んで」……加減が自己調節できる。
だけど、血管が硬くなると「血液が新幹線みたいに高速で流れるようになり」「血液と皮膚が摩擦を起こして」「あかぎれのように痛んで」しまう。
つまり、動脈が硬くなると「血管の内部が血液の摩擦で傷ついて」「あかぎれ」になる。
■血管の中の皮膚があかぎれになったらどうなるの?
あかぎれのようになった血管の皮膚は「裂けて」壊れたので「再生しようとする」その際に使う物質が「LDLコレステロール」。
なので血管は「LDLコレステロールを傷口にどんどん吸い込んで」「再生しようとする」だけど、いっぽうで「血液中の細菌」「糖質」「酸化した脂肪」などの「プラーク」も傷口に詰まってできてくる。
そうしたらどうなる?
「免疫細胞が起動して炎症が起きる」それが「マクロファージ」
ここまでは「当然の自然治癒プロセス」。なのに、それが「うまくいかなくなる」
どうして?「加齢で免疫細胞が少なくなっている」つまり、マクロファージの力が弱い。だから、炎症が「長引く」
こうして、血管の修復が遅くなり「炎症が慢性化」していく。そしてその部分は「腫れあがって」しまう。
手足のケガなら「外に面しているので」「腫れあがっても」「問題ないが」
血管は「トンネル」なので、「腫れあがった部分は」「こぶ」「堤防」になってしまい、血液が流れづらくなる。
わかった?これが「血管プラーク」による「動脈の狭窄(きょうさく)」なんだ。
■プラークが「こびりついている」のではない
なので世間でいう「血管プラーク」は「鼻くそやカスが」「付着して」「大きくなった」というより「血管の内皮の傷の炎症が」「治りにくくて」「腫れあがりが大きくなって」「血管をふさいでいる」ということなんだ。
私は当初「池のUSBポンプのチューブのつまり」と一緒だと思っていた。池のUSBポンプは池の水をフィルターなしで吸い上げて、シリコンチューブで水を噴き出しているけど、やがてカスがチューブの内側に付着してそれをコアにして「プラーク」が大きくなりチューブをふさぐ……あれと同じだと思っていた。
だけど、ちょっと違っていた。チューブ自体が「生命体」であり、そこが……生まれ変わろうとして「できないで」「作業遅延」で「処理不能状態」に陥っている「糞詰まり」で怒っているのだと。
だから心臓カテーテル治療で「削ったり」「押し上げても」「炎症自体がおさまらなければ」「意味がない」「治しようがない」
「炎症が引いて」「血管内皮の再生が正常に行われてくれたら」「逆に」「狭窄は」「なくなる」ということなんだ。
これが、狭心症や動脈硬化の治療でとても大事なポイントになる。
逆にこのポイントを解決できない治療は「再発」「根本的に治せない」ということになる。
■血管内皮の炎症はどうなるの?
ここからが「本当の治療法」の発見につながる部分。そう、これって「炎症」なんだよ。そしてマクロファージは「壊れた血管内皮や」「血液中にあって乱入してきた細菌やら、糖や、脂肪の物質などを」「食べて分解して」「血管内皮の外に」「廃棄」していく。
そうしたら、これらの廃棄物を回収してくれるのが「HDLコレステロール」なんだ。
これによって「炎症」はおさまり、壊れた血管内皮は「血液中の栄養分」によって「生まれ変わって」「また柔らかくて」「血流が高速で流れなくてもいい」「本来のゴムチューブ」に戻ってくれる。
こうしたら……「狭窄」は消滅する。つまり、狭心症や、心筋梗塞、脳梗塞は「起きなく」なる。
つまり「自分の栄養・免疫状態」を「正常にできれば」「自己治癒できる可能性が」「ある」わけ。
だから……HDLコレステロールが多くて、LDLコレステロールが少ないほうが「いい」となる。
今の現場では「LDLコレステロールを激減させればいい」ということで「スタチン」を投与したり、「抗炎症」のために解熱鎮痛薬でおなじみの「アスピリン」を薬で出して「血液を固まりにくくして流れやすくして」「腫れを引かせる」努力をするわけ。
ただ、根本の「炎症と再生」がうまくいかないと治らないわな。
なので、それだけではダメで「血管がやわらかく再生するためには」「エストロゲンホルモン」「コラーゲン」がいる。
だけど、これらは40歳から「半分以下」に減っている。戦力がない。
だから「食事によって」「外部から注入して」「増援」してあげないと「まともな血管が再生できなく」なるわけ。
でも、エストロゲンホルモンは……女性の場合「閉経」でなくなる。男性は少しあるけど、やっぱり少ない。
■中高年の主婦が「くも膜下出血」で突然死する原因
そういうことで「中高年の主婦が」「突然くも膜下出血や心筋梗塞」になって早死にすることがけっこう……あるんだけど……それは……エストロゲンの低下と「加齢による免疫の低下」が原因になる。
ただでさえ、加齢で血管修復能力がないところに「食生活でLDLコレステロールが多く血液に注入されたり」「内臓脂肪が多くて肝臓からLDLコレステロールがやばなし放出されてしまう」「糖尿病や甘いもの好きで砂糖が多い」ことで「血管炎症」が「増幅」されて、悪化するということです。
トラックの運転手やバスの運転手、タクシーの運転手が「突然死」するのも同じことなんだ。
中高年のドライバー、老齢の人……しかも彼らの食生活は「甘いもの」「油もの」大好きなメニュー。「がっつり」「こってり」「フライ・揚げ物・天ぷら」「うどん」「ラーメン」……大好きな人が多い。
その食生活でいたら自動的に「動脈硬化」になる。本人は自覚しないまま冠動脈などが「狭窄」しているんですけど……ある日「狭い部分が詰まって」「心筋梗塞」を起こして「死んでしまう」わけです。
循環器内科医が「砂糖とるな」「脂肪食べるな」ってさんざん言っているのは……そういうことです。
■対策
それで、狭心症、心筋梗塞、脳梗塞、動脈硬化……こうした循環器系の治療法で患者側でできる「努力」があるんだ。
考えていたら「やる」だけでも違うと思った。以下の方針を示すね。
1.失われたエストロゲンホルモンを何らかの手段で補充するか、イソフラボンみたいな代替物質で補完してみる。
2.コラーゲンを増やす食べ物を摂取して、足りていないアミノ酸を増強する
3.HDLコレステロールが増える、手法を行う(運動や食事)
4.プラークを分解するマクロファージに代表される自己免疫機能が弱っているのを強くなるよう食事で補う。
ここにもう一つ大事なポイントがあるんだ。それは
5.「運動」「ショック」で血管筋肉の新生や再生を促す。
え?心臓発作の人に運動やショックを?
今の循環器内科の常識ではまるで全くダメなんだけど、この要素が必要なんだよね。だって、スポーツの「筋トレ」と同じなんで。
本当は……運動したほうがいいんだよね。この状況下ですら……。
実は、血管は「外部からの運動刺激」によって「再生や新生」を行うんだよ。筋肉だから。
筋トレが……そうでしょ?「運動による筋繊維の破断」「外部からの圧力によって筋肉をつくれというホルモンが流れて」「筋繊維を生み出す」ようになっているから。そのプロセスがいるわけ。
■今、狭心症や動脈硬化、心筋梗塞の人はどうしたらいいの?
それでね、すぐ対応しないといけない患者としては、どう過ごせばいいか?こうなるのかな?って思った。
1.心臓を激しく動かすと「酸素がいる」ので、狭窄した血管が狭いと流れる血液が少ないんで「酸欠」になって気分が悪くなる。発作や痛みにもなる。
2.激しく動くバロメーターは「血圧」
つまり「血圧を下げて」「心臓を激しく動かさない」でいることが……まず大事かな。
だから循環器内科医も「高血圧にならないように」「低塩分で食事を」ってさんざん言っているんだろうね。
あと、血糖値スパイクの上昇も発作につながる可能性が高い。なので食事での「血糖値スパイク」が「えらく下がるように」「努力する」必要もある。
気温差も血圧変えるからね。寒暖差を受けないようにする。
「安静に」が第一だね。
■実は治療法があるんだよ
で「なんかいい方法ないの?」って探したら「あった」。これ
「低出力体外衝撃波治療」
これが、2010年ごろ東北大などで研究開発され厚労省の先進医療で行われている。
今は先進医療外され自費だけど、全国で10病院ぐらいでやっているようだ。
30万円ぐらいする。
先進医療だと……生命保険で自己負担ゼロでやれたのにね……。くやしい。
もともと九州大にいた下川宏明教授が考案して東北大にうつって開発した。
でた「九大グループ」「東北大」……東大・京大よりいい仕事している。
https://medicalnote.jp/contents/170105-004-QH
東北大って……あそこは他にも「おもしろい」「画期的な発見や研究」してるよ。
どういう方針でやるかなんだけど
「血管の筋肉は自己再生する。動脈硬化や狭心症で狭窄して機能が劣化したチューブはそのままで、心臓に衝撃を与えると……「新しい血管をつくるように」なる。そうやって新しい血管を増やせば心筋への酸素供給ができるので狭心症が治る」
という「目からウロコの」「画期的な治療法」なのだ。
しかも……これを日本の医学部が開発したのである。
やり方が「心臓カテーテル」「心臓バイパス手術」より「はるかに安全で」「患者が楽」なのに「効果はある」のだ。
なんと「毎日3時間」「装置のビビビ」を心臓に受けて寝ているだけ。10日の入院で終わる。
手術もしない。寝てるだけ。そうしたら心臓に新しい血管が生まれて狭心症が治る。
でも、適用が「心臓カテーテルや、心臓バイパス手術やって」「ダメだった」「どうしようもない人」になっていて、一般の狭心症患者が手軽にできないようにされている。
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おらー、岸田さん「低出力体外衝撃波治療法」を「普通の狭心症や心筋梗塞の患者」にも「全国どこでも健康保険でやれるように」してください。
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現在は、こちらの装置になって大学から医療メーカーの担当になっているようだ。
低出力パルス波超音波(LIPUS)
https://sw-innovation.com/technology-lipus/
ということで……道は「ある」。あったよ。
これができるといいんだけどなあ。
■どこでやってるの?
2016年12月現在、超音波治療の治験を実施している施設は
久留米大学、東北大学、順天堂大学、国立循環器病研究センター、藤田保健衛生大学、福岡大学、東京医科大学、女子医科大学、兵庫医科大学、日本大学板橋病院の計10施設
今もやってるのか?わからないんだけど、やってみたい人は聞いてみるといいね。
30万円だと……心臓バイパス手術(300万円以上。自己負担3割で100万円)より安いでしょ!
手術よりは楽な心臓カテーテルも「二度、三度やれない」らしいので。
こういうことで医療技術って日進月歩なんで「毎年変わる」んだよ。
だから、あきらめないで「待つ」「粘る」ことも……大事だね。
(内海君:小市民)