内海新聞のブログ

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2015:動脈硬化と発がんも根は一緒

 今回「血管」「血液」に着目して「人体の各病気の病理」を説明してみているけど、これが本質ついていて……一度メカニズムがわかってくると「あらゆる病理」を「根源的に説明」できるようになります。

だって、どの臓器や組織も「毛細血管」と接続されているので……そして、細胞の新生、破壊、再生……どのプロセスにも「血液」が大事な役目を果たしているからです。

それで子宮筋腫の病理を調べているとき「子宮平滑筋の異常増殖、肥大が」原因なので……調べていくと「この【平滑筋】は他の臓器でも同じようにある筋肉」なのです。

「なんで?筋肉が異常増殖するの?」って根本的なメカニズムを調べていたら……たまたま泌尿器科のある医師が「動脈硬化のメカニズム」について解説していました。
コレステロール動脈硬化の関係(高橋クリニック)
http://hinyoukika.cocolog-nifty.com/kobore/2018/05/post-4fa9.html
さすが医学部でも勉強ができる人が専攻する泌尿器科の先生なので「頭がいい」。泌尿器科の医師は話すと「理路整然に精密にメカニズムを描く」人が多いんで、楽しいです。

この「動脈硬化」のプロセス・メカニズム……超簡単にいうと
1.動脈の血管は「平滑筋(へいかつきん)」というやはり筋肉の「ゴムチューブ」になって「柔軟に伸び縮みして動けるようになっている」
2.平滑筋の内側は「内膜」であり、ここを血液が「高速で」「水圧をかけて」「流れている」

ここまで書いて「あれ?」って思いません?そう……子宮も構造が本質的に似ている。

子宮は「子宮平滑筋を」「外膜」そして「内膜(月1回崩れてはがれ、生理のおりものになる部分)」で「おおわれている」「ゴムの壺」みたいなもの。

……どうです?「本質は一緒」なんですね。実は、同じように似ているのが「大腸」「胃」でもあったりする。形は違うけど「根っこは一緒」

大腸の場合は「平滑筋」のチューブの中に「大腸上皮」の「皮膚」があり、そこがはがれ落ちて「ウンチの元」になっている。

頭でいうと「フケ」、体でいうなら「アカ」が大腸上皮が「はがれていく」イメージ。
そして、その「皮」は「基底細胞」の「土台」で「コラーゲンが生成されて」「柔軟性を持った皮として製造され」「上に押し上げられて、またもとの皮に戻っていく」

要するに血管も子宮も胃や大腸も「筋肉のチューブや袋」なの。ここがミソだね。

この構造が血管にも同じようにある。実は動脈の中は「血液が高速で」「高圧で」「流れるため」「血管の壁(内皮)」は常時「削れて」「はげおちて」いるんだ。

そうしたら……当然「はがれた皮はゴミとして」「血液中の免疫細胞が」「食べて」「アミノ酸(アミノブロック)に分解」して「人体の別の臓器で原料として使われる」。そして血管の「基底質」から「新たな内皮」がコラーゲン生成もされ「製造され」「破損した内皮を復元する」

この時に必要な要素が「アミノ酸」「エストロゲンホルモン」「LDLコレステロール」とかなんだ。

そう……悪玉にいわれる「LDLコレステロール」は……「人体の各臓器、細胞をつくるために必須の大事な栄養素、材料」なの。

なので、悪玉ではないんだよね。表現が悪いね。

ところが「血液中のLDL濃度が高いとどうなるか?」高橋医師の説明は面白いこと言ってるね。「過剰なLDLは」「血管内皮の細胞に詰まって」「内皮が硬くなる」「すると、血液は」「ゴムパイプのやわらかさでない」「プラスチックのパイプ」みたいになっちゃうので……「より高速に」「血液が」「ジェットで流れるように」なる。

すると「高速」「高圧」の「血流」によって「プラスチックのパイプ」も「摩擦でより破損するようになる」……そうしたら「免疫細胞が」「解体修理」のため「集まり」「炎症が起こるようになる」
それだけでなく
「高速」「高圧」がゆえその衝撃・振動が「血管をつつむ」「平滑筋」に「増えろ」って指示を出す……筋肉は圧力や衝撃を受けると「ホルモン」が出て「より強固に増大」しようとする。筋トレです。

血管が「マイクロ筋トレ」を「やりすぎ」て「血管がいびつな形に変形」してしまう。

「硬くて」「いびつ」「血液がすっきり流れない、蛇行する川みたい」になる。そうしたら……「血液中の脂肪」が「いびつな部分で」「カスとしてたまって」そのカスに「脂肪がさらに付着して」「こぶ」になりだし「詰まる」……これが「心筋梗塞」。脳血管に行くと「脳梗塞」という病態になる。

そしてこの「脂のこぶ」は「血液中の酸素」で「酸化」して「炎症」も起こす……この炎症が臓器内の毛細血管でも起きて「発がん」を誘発している。

なるほど。

どうですか?ミクロにち密に考えてメカニズムを押さえていくと……病理がイメージできるようになる。

高橋医師の説明図を見ると「内皮の下にはコラーゲン層」があることがわかります。つまり「コラーゲンが」「内皮の柔軟性」を生み出していることがわかる。

血管内部の「皮膚」も、私たちの体の皮膚と同じく「うるおいある」「柔軟性と弾力性がある」状態がベスト。

だけど、加齢によってコラーゲンが不足したら……当然「うるおいがなくなり」「柔軟性と弾力性もなく」「肌(皮膚)は薄く弱くなる」血管も同じことになる。

……うまく説明できますね。なので、コラーゲンは「全身のあらゆる臓器に大事な要素」だということがわかります。皮膚だけじゃないんだな。

それで!だ。

■子宮で起きることもほぼ同じ
今の話を子宮にあてはめると、また説明がついてくる。

子宮平滑筋も同じく「内膜」「コラーゲン層」で「はみ出ないように」ガイドされてゴムみたいな筋肉ができあがる「はず」

ところが加齢や食事の内容が悪くてコラーゲンが失われ不足したりすると、当然「内膜」の「やわらかさや弾力性」が失われる。

さらに、ポテトチップスやスナック菓子、外食(その辺の飲食店すなわち和洋中の店、フードコート、定食、居酒屋、ファミレス、おそうざい、弁当屋、全部)など「飽和脂肪酸」が多い「悪い食生活」を日常的に続けて「血液中の脂が」「悪いものが濃度高い」と「はがれおちて再生する子宮内膜の再生が」「不良」になり「子宮平滑筋」が「内膜よりはみ出るように」「異常増殖」していくようになる。

「質が落ちた内膜」で「歯止め」がきかないところで、いったん「増殖」を始めた平滑筋は「血液中のエストロゲン濃度が高い」状態が「変な食生活」で「続く」ので「より筋肉をつくれという」「指令・命令」になり「火に油を注ぐ」ように「筋肉増大が」「暴走する」ようになる。

これが「子宮筋腫の病理」「メカニズム」だと……私は思ったんです。

泌尿器科の高橋医師の「動脈硬化のメカニズム」が思わぬ病理を解明する手助けになりました。ありがとうございます。

この高橋医師のブログ、ほかにも面白いネタがいっぱい書いてあるので、暇な人とか、循環器系の病気の人は……全部読むといいかもしれません。うんちくに富んでいて面白いです。

ちなみにエストロゲンホルモンが「何らかの異常」に奇形とかになると……「異常な筋繊維」が生まれるようになり……これが「肉腫」「がん」になるわけです。

子宮がん(子宮頸がん)……もこの理屈で起きてくるんだよ。いずれも「内皮」「子宮平滑筋」の「炎症」「生成不良」なのね。子宮頸がんの場合はパピローマウイルスがそこに取り付いて慢性炎症を続けていることだね。

とにかく、臓器や細胞の「生成不良」を起こす原因は「加齢による老化」「ホルモン」「栄養」この3つだな。

■ホルモン
 それで、血液中にはあらゆる「栄養分」「ゴミ」が常時流れているわけだけど、そのなかに「ホルモン」「サイトカイン」「免疫細胞」「白血球」「赤血球」などもある。

そのうち「ホルモン」…焼肉じゃないけど、何か?超簡単にいうとホルモンというのは「信号」です。「命令」なの。何の命令?
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「人体を動かすための命令」「臓器や細胞を作るための命令」
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これだね。

どこから指令されるの?「脳下垂体」「副腎(腎臓のわきにある小さな臓器)」
それから、人体のほかの臓器とかでも必要に応じて出せる。

でも、女性の場合、男性にはない「卵巣」でもつくられていて問題の「エストロゲンホルモン」は卵巣が一番多く命令出している。

このエストロゲンが多いと「女性らしい体型」になる。女性らしさの源だね。
ちなみにその逆の「男らしい体型」にするのが「テストロゲン」というホルモン。

エストロゲンホルモンは「どういう命令の信号」かというと
「臓器や骨や筋肉をつくれ」という指示なんだ。

なので……常時体内で「出ている」わけ。そりゃ、人間生きていたら常時「骨も筋肉も」「摩耗したり」しているので。

その一環で「子宮の筋肉つくれ」って命令している。

そして現場では「いわれたんだから」「やめろ」というまでは「作る」ようになっている。

でも、ポテトチップスやスナックを毎日「やめられない」「止まらない」……「デザートと食事は別腹」とかのたうっている大部分の日本人女性は……胃から食べたポテトチップスやスナックの「飽和脂肪酸の油」を胃が受け止めたら余計に「エストロゲン」を血液中に出し続けているわけです。

さらに「飽和脂肪酸の油」は「LDLコレステロール」となって血液中に大量に漂うことになります。ダブルでまずいことしている。

そうしたら……子宮の現場では「また筋肉作れと言ってるぞ」となり「まじめに筋肉つくらなきゃ」……しかも、血液中には原料となる「LDL」も大量に浮かんでいる。

「どんどんつくれ」……となり……「必要以上に」「筋肉を増産」する。そしてそれはやがて子宮筋腫という名の「こぶ」になるわけですね。

このように、ホルモンは「それ自体の重さや量」は「すごく軽くて小さい」「メモ書き」みたいなものなんですが……「発注伝票」みたいなものだね。

そう言うと……わかりやすいかな。

ですので「過剰な発注をやめさせる」ことが大事です。

いいのが「同じように見えて、意味がない」「ニセ発注伝票」ですね。それが「大豆イソフラボン」。

なので血液中に「イソフラボンの偽指令伝票」をまき散らすようにすれば……正規の発注命令が埋もれて現場は「作れなくなる」「作らんでもええか」となる。

そういうことかな。

■ホルモンは病気の原因
 ホルモンはほかにも「コルチゾール」「アドレナリン」とかあります。聞いたことあるよね?

たとえば緑内障では「コルチゾール」が問題になります。人間朝起きたらコルチゾールが多く出て「起きろ」っていう命令なのね。

ところが、そうすると「血圧」が上がるようになっている。血圧が上がると目の毛細血管に流れる血流が一気に増大する。これが「眼圧」を上げる。

緑内障の場合「目の毛細血管の血流の上昇と下降の振幅がはげしいと」「視神経細胞が圧死する」ので、この「眼圧」を「とにかく下げたい」

でもコルチゾールのせいで「邪魔される」わけ。

で?賢明な読者なら「もしかしてあれもか?」って連想できたよね。何よ?

そう「朝方、脳梗塞心筋梗塞で死ぬ老人」は「それ」なのよ。同じように血管の血圧が上がるから「血管がプラークで詰まったり」「破裂」するわけ。

ね?ホルモンの影響……すごいんだよ。小さくて少ない量なのにね。

ほかの「がん」「病気」けっこう……ホルモンの命令異常が多いんで。個々の病気やっていくと「ホルモンの命令異常」が必ずあるんで。

ちなみにホルモンって「心」「感情」「精神状態」で「出るようにもなっている」
これ……大事なポイントね。
つまり……「リラックス」「安眠」とかがすごく影響している。

「ストレス」「怒り」「悩む」……とアドレナリンとかコルチゾールがたくさん出るんだ。つまり「血圧が上がって」「動脈瘤破裂」とか「緑内障発症や、進行」にも「かなり」影響しているんだよ。発がんスイッチも入る。

逆に「幸せ!」「うれしい」「楽しい」という気持ちも、ホルモンを制御するのね。

で、賢明な読者は「病気」の単語の
「病(やまい)は気から」
が「現代医学でも正しい」と理解するわけだね。

なので「心理学」「宗教」も医学のうえでは大事な要素になるんだよね。
全部……関係しているんだよね。

だから、最近は「お笑いや落語みて、ギャハハって笑ったら病気が治ったり、遠のく」ってマジで医師も言っているわけ。

そういう点では「楽天的で」「おだやかで」「いつも笑顔でニコニコ」、苦難も「明るく前向きに笑い飛ばす」性格の人のほうが「長生き」「いつのまにか病状改善」……ありえる……という……話になる。

ということで、女性は「いつも笑顔で、ニコニコ」していることだね。
そうしたら……病気はかなり遠のく。

■ホルモン制御は医者でも難しい
そして、このホルモンの「命令」、われわれが「やたらいじると」「思わぬ事故」「破壊」起こすんで医師らも「難しくて困っている」分野なんだ。

たとえば、今回の「エストロゲン」……「そんなの、オフにして止めればいい」……筋腫も止まったり小さくなるかもしれないけど「ほかの筋肉や骨、臓器も成長不良」になる。トレードオフで別のポイントで副作用とか問題が……出る。

前回書いたけど「子宮筋腫をブロックするため、大豆イソフラボンを過剰に食べたらいい」は「B型、C型肝炎の女性は逆にまずい」わけ。

これ、どういうことかというと、エストロゲンは「ウイルス性の肝炎の炎症から起きる肝臓がんの発症をブロックしている」作用があるからだ。

なので、やたらエストロゲンを止めたりすると「肝臓がんが起きてしまう」……難しいね。何かひとつだけに注力したら……別で「炎上」する。

なので「エストロゲン全面ストップ」は「できない」やったら……かえってまずい。

じゃあ?どうするのよ?何度も書いたけど「あなたが、食べているものが余計なことしている」わけですよ。食べるものを「変えれば」いいわけ。

その努力は患者でできるわけです。だからすべきなの。
「食事の適正化」

だから、武田式食事法……すごく……大事なんだ。
うちの料理教室、値段高いかな?
命を守るものなんだけどね。

それとも、自分のボディを破壊する飲み物や食べ物やお店にお金捨てて使うほうが……いいですか?

それとも、世間の悪い食品・食事を食べ続けて、がんや循環器の病気になって「高い治療費」払うほうが……いいですか?

生きるも、死ぬも「あなた次第」
(内海君:小市民)