内海新聞のブログ

1996年創刊の我が国最初の電子新聞

1997:検査でポリープやのう胞見つかったときの注意

 前回、武田式食事法の展開について書いたところ「やってみたい」というメールがすでに何人か現れています。これからどういうやり方でやるか?考えてまた出しますけど、とりあえず「やたら検査に行く前に医療保険・セコムのがん保険はがっちり入っておいてね」と言っておきます。

うかつに検査・ドックを受けて「経過観察」「要検査」と書かれたら……もう医療保険がん保険も入れない可能性があると思っておいてください。がん保険は「がん以外の病気ならOK」なのですが、それでも部位によっては「がんになる可能性があり」と疑われるので。

とにかく、保険に入って「万が一のフォロー」を考えている人は「検査しないまっさらの時期」にこそ「きちんと入って保険有効にしてから」「検査を受ける」ことを順として間違えないように。

■超音波検査は庶民の味方
 さて、以前も書きましたが「CTやMRIと違って」「腹部超音波」や「頸動脈エコー」検査は「その辺のクリニックでもできる所が多いし」「安い」「なのにけっこう病気や異常をみつけてくれる」すぐれた検査だと。乳がんも超音波でもけっこう見つけるので……マンモやCTまでどうか……と思う方も超音波でも軽く検査してみることは有用だと思います。

放射能被曝しないので気軽に何度でもできる。

で、今までの経験上「どうでもよさげな」「市の検診」とかで「案外みつかる」という法則があって……。

私もふだんは総合病院で「みっちり血液からMRIまで」やっているのですが、市の検診で腹部超音波検査をしたら「胆のうポリープ発見」で「なに!」ってなったわけです。

で、知人も何気なくうけた市の検診で腹部超音波検査をしてみたら「肝臓にのう胞」「腎臓にのう胞」が見つかったと。

さて……どうするか?

■まず、その場で検査した人に聞いてほしい情報
 それで、たいていの場合検診などでも「検査しました」「はい終わりです」……と言われて……フツーはそのまま服を着て「ありがとうございました」と……出てしまうわけですが、ちょっと待った!そこで聞いておくといいことがある。

「あのう、今の検査で何かみつかりましたか?」
「えーと、ポリープありましたね。」
ここで「テクニック」あります。
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「あのう、そのポリープの個数と、大きさ何ミリか教えてください」
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これが大事。検診結果は普通なら「1カ月後郵送」なのですが、実は「胆のうポリープ」と書かれて「要観察」程度にされてしまう。

実際は現場では「何ミリのポリープが何個あった?」まで確認されているのです。
その情報は「肝胆膵内科医」「腎臓内科医」などにとっては「大事な情報」

なので、自分で知っておけば、別の医師に相談する際「胆のうポリープが1個。4㎜」というだけで「あー、それぐらいなら脅威じゃないね」と……医師も判断できます。

同様に「肝臓にのう胞」「腎臓にのう胞」と言われたような場合も
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「すみません、そののう胞のあった位置、個数と大きさ何ミリか教えてください」
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と聞いてみてください。たいていの場合、その場で教えてくれます。

ダメでも、検診センターに後日電話などで確認してみてください。本人でしたら教えてくれます。

■自分で知っておくべき理由
 実は「ポリープ」「のう胞」は検査技術の向上で「老齢化すればひっかかる」率が高くなった状態なのですが……絶対安心というわけではないのです。

多くの場合は良性であり、放置でよいと医学面では判断されています。それで「また来年検査して経過観察」でいいと。

ですが、その「毎年の経過」において「数が増えていく」「大きくなっている」「差分」を知っておくべきなのです。そうしたら「それが悪い物なのか?」「なんらかの体の病気や劣化によるまずさ」なのか自分でも理解できるし、原因の考察と、派生する病気への対策も可能になってきます。

その点で「なんかあったよ」というレベルでなく「どういう大きさのものが、どこに、いくつ?」と「数値で知っておく」「メモして、年ごとに経過を確認しておく」ことが大事だということです。

特に「検査結果は」「病院ごとで」「誤差」あるのです。

実は、「腎臓のう胞」の方は私のアドバイスで「泌尿器科専門医のクリニック」を即座に受診して「再度の確認」をしました。

ちなみに「のう胞」とは「水がたまった水ぶくれ」を意味して、腎臓の場合、腎臓細胞の部分に「水ぶくれ」ができる現象です。原因はあんまりわかっておらず「遺伝」「水を飲まなさすぎる人がなりやすい」とアバウトに言われています。

医師は大学病院のインターンの医師だったそうですが、大学病院の泌尿器科学教室の指導どおり「自分でも超音波検査かけて」「のう胞の位置や大きさなど確認」して「触診でのう胞部分が痛みなどないか」も念入りにしました。

その結果「まあ、検診の指摘通り、命の関わる脅威ではないので1年1回また腹部超音波検査でもしていればいいと思います」で「終わった」のですが

報告を聞いて私
「すみませんが、それ、のう胞の数とサイズ、腎臓は左右あるのでどちらの、どの位置か聞いてもらえますか?」
とアドバイスしました。後日、再度医師に聞きに行ったのですが、なんと「前回の医師は派遣で来ていただけ」なので「別の医師」が代わりに電子カルテを見て返答したと。

「えー、カルテには左の腎臓で大きさは8㎜とあります。」
「先生、何個か?わかりますか?」
「何個か?あれ?書いてないのでわからないね」

……え?腎臓の専門医のクリニックで……このレベルですか?私は「ヤバ」って思いました。

「その、腎臓専門医のクリニック、タコの可能性がありますね。ダメもとで、最初の市の検診センターに自分ののう胞が「何ミリ」「何個あるか」聞いてもらえますか?」

それで、市の検診センターに聞いたそうです。
「あ、教えてくれました。2個あって、15㎜~20㎜あるそうです。」
「は?2つ?あのクリニック個数すら数えていないし、大きさが違いすぎる。8㎜と15㎜じゃ2倍違うよ。ヤブ医者の可能性あるね」
「どうしたらいいですか?」
「そうしたらね、別のちゃんとした泌尿器科の指導医・専門医がいる総合病院があるからそちらでも「知らぬふり」で「イチから腹部超音波で検査し直して」もらうといい。そうしたらそこの個数と大きさを出せば3カ所での【真実】がわかる。」

■実は腎臓のう胞の「個数」はシビアに大事だった
 私は「全臓器の病気の勉強」しているはめになっていて(涙)。今回は泌尿器科か。あと肝臓ののう胞もあったんだよね?肝臓はまた勉強するよ(笑)
ちなみに泌尿器科は内科学でも「最も難解な」「複雑な」領域なんだ。医学部でも頭がいい人が泌尿器科専攻すると……言われているぐらい。

とりあえず、腎臓のほう。実は腎臓のう胞については「個数で重病化の判断」が泌尿器専門医らの判断プロセスにあるんだ。
★内村幸平先生の「腎のう胞と言われたら」(山梨大学医学部腎臓内科)

www.youtube.com

「2個以下なら」「安心・放置、せいぜい1年1回の腹部超音波検査をしていればいい」
「でも、5個以上なら【そのまま人工透析に最後なる】多発性嚢胞腎(たはつせいのうほうじん)というヤバい病気」の可能性が高く「精密検査」です。

……意外なところでトラップがあるんだよ。だから「今回は1個、2個だった」けど「来年以降、また腹部超音波検査したら「3個、4個……増えていく」ようだと「腎臓専門医の監視」「治療」がいるということになる。

しかも腎臓系の病気って……すごくヤバくて「たいていの場合」「一方的に悪くなっていくだけで」「元に戻ることは希」「最終的に人工透析」「チーン・昇天」というゴールがある。

胃腸の消化器だと「ま、がんになろうと切断してつなげば」「なんか生きられる」けど、腎臓は「再生しない」「ただ経年劣化、老化で壊れていくだけ」なのだ。そして、腎臓が機能不全になったら確実に死ぬ。

なので……この「腎臓にのう胞」が「あった」という「事実」は「軽く考えるより」「なんでなってるの?」「原因は?」って深刻に考えたほうが実はよくて「これ以上、のう胞が増えないように」「腎機能悪化の兆候の監視」は細かくしていた方が……いいということになる。

どうよ?たった断片的な「軽い気持ちの腹部超音波検査」が「死に直結する自分の未来を予言」してくれるわけ。

なので、私は「アメリカ軍や米国防総省並みの危機管理」「セキュリティ」思考で物事を考えるので「こうした事前の小さな兆候」を「見逃さず」「深く原因や問題点を考察して」「事前に可能な限りの対策をうつ」わけ。

それが大地震予測、サバイバル準備、ITシステム構築など……すべての根底になっています。

しかも、今回の事例で「まともそうな病院の検査ですら」「病院ごとで結果に大きなバラツキ」があった。

実は……私自身も、市の腹部超音波検診で「胆のうポリープあります」で検診センターに聞いたら「4㎜で1個」と報告された。

その足で、愛媛県で最高レベルの「肝胆膵内科」の膵臓専門医を受診して脅威度を確認してもらった。胃腸の専門医でなく肝胆膵の専門医なので……「だいじょうぶ」では考えない。

肝胆膵の医師はとっさに自分で超音波エコー検査機器を出してきて、まず、私の腹部をさくっと確認した。「ありますね」「これが悪性かどうか調べよう」と。

それで愛媛県で最高レベルの3T(3テスラ)のMRIで「じっくり」調べてくれた。結果「MRIでの形状では良性の形なので今回は脅威ではない」
※胆のうポリープの場合「ポリープの形がキノコで良性タイプか」「腫れものみたいな水たまりのような広がりか」で悪性腫瘍かどうか……脅威度を見分ける。
「まあ、がんではないようなので、近くのクリニックで1年ごとの腹部超音波検査で個数などが増えるなどの経過を続けてみていればいいでしょう」という判断となった。

……いやあ、さすが……愛媛県最高レベルの診断……と「気持ちも軽くなって」「胆のうがんじゃなかったよ」って安心したのだが、8カ月後、ふたたび「お腹が痛い」となり、かかりつけの総合病院で主治医が「うーん、念のために腹部超音波検査かけてみますか」ってやった。
そうしたら検査技師が「胆のうポリープがありますね」といった。
「あ、それ、検診で昨年見つかったやつですが、何mmですか?」
「5㎜ですね。」
「え?4㎜から5㎜に増大している。ちなみに数は?」
「2個ありますね」
「は?1個だったのに……8カ月で2個になったのか?それとも前回の医師らが見つけきれなかったのか?いやあ、腹部超音波とMRIダブルでやってるが」

ということは……「8カ月で増大と新たなポリープが出現した」ことになるのか?

なんかホラー映画みたいになってきたね。こわっ。こういうことなの。

だから、ひとつの病院で「こうだ」って言われたから「そうだ」って信じないことだね。その足で、もうひとつ、別の「信頼性のある診療科・専門医がいる病院」で「イチから調べ直してもらう」ことで「ダブルチェック」したほうがいい……というのが私の結論。

これ……厚労省怒りそうだけど「誤診」「見逃し」を防ぐうえで、とても大事だし、実は科学実験・医学実験でも「当たり前のセオリー」だったりする。

私も化学の専攻で、毎週うんざりするほど実験室で「試験管・フラスコ・試薬」を使っていたけど「常に化学反応の実験は5回同じことしてデータを5回とって」「平均とる」という流れだった。1回の実験結果だけでレポートは書けないよ。

5回反応やり直して「データをグラフで描く」と「まっすぐに同じわけなく」「いびつな曲線」になる。それを「平均」で「これだろう」って結論する。

ま、自然科学の研究だとこれが「常識」なのだ。だから、医学におけるこうした検査でも「A病院の検査ではこうだ」だけでも実は不十分で「B病院でもやったら検査結果はほぼ同じ」だったら「初めて病名やステージもこう」って言い切れる。

ま、マジでこれやったら……病院パンクするんで厚労省も医師会も「推奨」はまるでしない。だから一般人は「誤差の海で」「誤診」で「死ぬ」わけだ。

だけど、私や私を信じる読者については「もっとも医学的に正統派」「正しいレベル」でやって生き残ってほしい。だから言っておくよ。重病の疑いの場合「ブラインドで複数の病院で同じ検査して」「総合判断」したほうがいい。

その際のポイントだけど、ま、別の病院に「前の病院でこうでしたから」と言わず「あ、初めてお願いします」でやることだね。やたら言うと「前の先生の結果をケチ付けることになるので」「ぼやかしたり」「言うべきことを言わなくなる」のだ。これ……けっこうある。

医者の世界……狭いので。お互いに「悪口」言わないのが……あるから。

何も言わない「まっさらの状態」でその先生に「イチからの診断」をさせてみること。検査もね。そうしたら「真実」が浮かび上がる。

それにしても、どういうことなんだろうね?「同じ腹部超音波やって」「8㎜と15㎜」「個数まで違う」……うーん。

ちなみに、肝臓ののう胞についても心配で聞いたが
「肝臓ののう胞の場合、複数ある場合は、面倒なんで1つだけの話にして個数を数えない……ようです」

そうか……星みたいに……ある?え?それもおかしいよね……こわいよな。

ちなみに腎臓専門のクリニックの先生は
「のう胞は、老化のシミそばかすと同じようなものなので。原則放置でいい」
とは言ってるけどね……。

「信じるか信じないかは……あなた次第」(おーい)医学じゃなくなるだろー。

■病院ごとで検査の誤差は確かにあるのだが
 以前、母の肺がんの際も入院していた東京女子医大から、新たな治療法を受けるため千葉大に紹介状と検査結果を持参したのだけど、まあ、どの病院も「自分の病院でも再度検査」する。母の血液検査も千葉大でも再度やった。

出てきた結果を主治医の教授と見たのだが
「あれ?女子医大の検査結果と千葉大で値が違いますよ」
「あー、誤差なんですよ。これ、病院ごとで違うんで。だから【正常値の範囲】が書いてあるでしょ?これで誤差を吸収して考えるわけですよ。」
と説明してくれた。

だけど「個数」「大きさ」の誤差は……こわいよね。

ということでみなさんも、検診、検査で「なんか見つかったら」「大きさ」「個数」「どの位置」は【数字で聞く】【メモしておく】ことだね。
(内海君:小市民)