内海新聞のブログ

1996年創刊の我が国最初の電子新聞

1883:歯周病ケアで定期受診は必須

 虫歯治療で久しぶりに受診したら「ほかにも虫歯あるある」で、ずっと通いそうです。

破折した左上5番の防御のため結果的に超短期間で歯科の勉強もしまくることになり……すい臓がんで「もう医学お腹いっぱい」のところに、歯科なもので。

ただ、神様もなんで私にこの時期に、歯科をやらせたのだろう……それがわかりました。

■虫歯治療も大事だけど、もっと大事なのは歯周病ケア
 読者の歯科医師団のおかげで、県内でほぼベストの歯科医院を見つけることができました。いまだに医師団の間でもここですら「どうかな?」と疑問符もいただくのですが、私の人体実験の結果、自分的には「まあ、いいんじゃないの」「いや、ここでいいと思うけどな」と思える感じです。

何がよかったかというと
1.説明や治療方針などの説明をじっくり場所と時間かけて歯科医や歯科衛生士、歯科助手がやってくれる。

2.撮影したパノラマやデンタル写真の開示など自由で患者側への情報公開を全く嫌がらず速やかにどんどんしてくれる。

この2点は大きいです。私が理想としていた「医療」の姿なので。だいたい、これまで3軒の歯科では、パノラマだけとって「はいやりますよ」でいきなり治療……

これには、医師団から「おーい、デンタル撮ってと言ってください」と言われまくりでした。「デンタル?」って用語わからず教えてもらい、ようやく撮ってもらって説明もしてくれたのが現在の歯科でした。

その前の2医院では撮ったんですけど、説明も解説もない。

今の歯科ではパノラマ(全部の歯)、デンタル(上下左右4カ所)を撮影してその写真はただちに患者の目の前の大画面モニターに映し出されます。

そして、歯科医が「どこが、どうなっている」と解説してくれます。

しかも、他の歯科では「まるでなかった」のが、さらに別途時間をとって(30分以上)、歯科助手の方が別室で私の全部の写真をモニターに示しながら、私の口内細菌の顕微鏡映像も見せてくれながら「1本、1本、その歯がどういう状態で、どこがどの程度の虫歯になっていて、歯科医は今後どういう処置をするつもりか」を説明してくれるのです。

これには感動しました。さらに希望するとパノラマもデンタルも全部「きれいなカラープリント」で印刷していただけました。ここまでしてくれた歯科はないです。

クリーニングした時も「する前」「した後」頼むと衛生士さんが私のスマホで見れるように撮ってくれます。すごく助かります。こういう歯科もこれまでないです。

3.どんな治療ができるか選択肢を示してくれる
また、詰め物やかぶせ物のここで使う材質一覧、価格なども説明があり、患者の希望に応じて「安い」「高い」が選べるようになっていました。何もいわないで高いものを押し付けようとすることは一切ないです。

4.根管治療でラバーダムとマイクロスコープを使用してくれる
 医師団の話だと「別に、そういうのなくてもレベルがある歯科医はやれるよ」というんですが、ラバーダムはいると思うんだよね。

それで、この歯科ではありがたいことに神経をぬく根管治療は「保険でも」「ラバーダム」「マイクロスコープ使用」は「当たり前にします」ということでした。

さらに、ファイルという金属性のやすりがあって、これ保険だと安いファイルなんですが、この歯科では自費で使う値段が高い「チタンファイル」を標準で使うそうです。これも好感度高い。結果として自費と違うのは「充填がMTAセメントかゴムか?」ぐらいです。

いいよね。保険なのに、その辺の歯科と違って「レベルの高い装置でやってくれる」

あと、この歯科では「根管治療の出来具合をCT撮ってお見せします」ということで、これもいいことですね。

ほかの歯科医院、そういう説明……しないから。だんまりで「はいできました」だけ。
こわいわ。

それで話題のラバーダムですけど、初めてしました。装着や固定は歯科衛生士らが事前にしてくれるのですが、金具でロックの圧力は感じましたが、つけちゃうと口に水がなだれこんでこないので、意外と楽でした。

やっぱラバーダムをつけてやったほうが、治療効率が全然いいらしいので……その辺の歯科でもつけてほしいですよね。

なので、この歯科では今の日本の歯科治療で「ほぼ、ほぼベスト」なやり方で保険でやってもらっています。この辺もいいよなあと思ったポイントです。

それにしても、根管治療って……知らないで何年かしたら「根っこが腫れて」「再治療する?自費で15万」とか言われるし、ヘタすると抜歯になってしまう……。そういう話なんです。

根管治療(神経を抜く)それだけ……大事なのに……日本での治療成功率は30%~50%。ほとんど失敗している……という事実。

みんな、知らずに歯抜けになっていく……

5.予防歯科に力を入れている
 医師団から「武田さんには、絶対間違いがない所に行ってもらいたい」ということで、うちの医師団は30年以上のベテランが多いので「見る目」「選ぶポイント」が違っていて、私もだいぶ勉強になりました。

というか、うちの医師団、遠隔でパノラマ写真見るだけで「ここ、炎症起こしているよ」って、現場の歯科医が誰も見抜けないポイントまで「見えてしまう」んですよ。これにはまいった。

だって、現場の私の目の前の歯科医だって「相応の国立大歯学部出身」「いちおうベテラン」のはずなのに……同じパノラマやデンタル見ておいて、見抜けないのだから。

これ、恐ろしいですよ。武田医師団のほうが「レベル高すぎ」なんですよ。

そもそも、歯科医でないと分らないポイントがいっぱいあるんですよ。こりゃ患者では「まるで見抜けない」です。

「いい事言っていて」「実は……ブー」みたいなことが……何度もありました。私もそれを指摘されるたびに「キューン」ってがっかりする場面が何度もありました。

だけど、おかげで「歯科のトラップ」をひとつずつ……よけて……選んでいくことができました。こりゃリアルに大変なRPGだわ。

武田医師団が「歯科選びで見ていたポイント」で面白かったポイント
(1)ホームページの出来具合
→デザインや、建物、医師の肖像写真などの「写し方」で「ヤバそう」見抜いていました。
 これ……自分も「え、これでいいんじゃないの?」と思ったのに「ダメなんですよ」「そういう写真使っていたら」……あるんだよね。レベルのある歯科医じゃないとその「ウソ」見抜けないです。

(2)グーグルマップの「口コミ」の状態や対応
 これも、関係ないと思ったんだけど、意外と大事らしくて「悪い口コミを書かれた場合」「それを、どう処理できているか」で「その歯科の状態、先生の質」が「ある程度見抜ける」そうなんです。

 ウソかと思ったんだけど、実際「ちゃんとしていた」「技術レベルがあった」歯科医はグーグルマップの口コミへの対応がちゃんとしているんです。なるほどね。これだったら素人でも見分けられるかもね。

(3)1日の患者数
 これ、私も目からウロコでした。実は厚労省が各都道府県の「医療機関検索」画面を用意しているのですが、そこでその病院の「1日の患者数」が表示されているのです。

 そこで、その歯科がどれだけ「繁盛しているか」わかるのです。で、だいたい目安としては1日30人以上来ているような歯科だと「悪くはない」「ちゃんとしてそう」と判断できるようです。20人前半だと「?」「だいじょうぶかな?」ってなるようです。

 え?1日の患者数が少ないなら……ゆとりあって先生も落ち着いてじっくり見てくれる……と……思ったのですが、というか、私のこれまでの歯科医はそういうところが多かったのですけど……違っていました。

 やっぱり、患者数が少ない歯科は「何かしら問題がある」ため「来ない」のです。

ちなみに、今回、私が選定した歯科は「1日100人」の患者数で、えらい繁盛しています。でも、それだから医療水準が悪いかと思ったら「違っていて」「ぜんぜんまとも」「レベルいい」です。

うわー。これ、知ってるか知らないか?でだいぶ患者としても運命の分かれ道かもしれない。

外科の場合「病気ごとの手術数」が圧倒的に「質」を表すのですが、歯科もある面外科なので同じなのかもなあ。

そして、医師団が求めたのは
予防歯科に力をいれている歯医者さんがいい」
「できたら歯学部の口腔外科でなく歯内療法を専攻した歯科医がいい」
ということでした。

これも患者ではまるでわからない、歯科医ならではの「裏話」なのですが、実は歯学部では「口腔外科」「歯内療法」では歯科治療への考え方が根本から違うのだと。

口腔外科は「抜く」がメインに考える。
歯内療法は「いかに歯を温存させるか」をメインに考える。
そのため専攻同士でも「水と油」ぐらい「仲が悪い」のだそうです。

ですが、世間では「口腔外科」出身だと「いい先生」「すごい先生」と思うわけです。まあ、外科医としては大事だけどね。

歯の場合「神経をいかに残して逃げるか」が大事なので、そっちの分野は「歯内療法」「根管治療」になる。

抜歯と根管治療は「似て非なる」もので、専攻も技術も違うわけです。なので、根管治療メインで患者は粘るのがベストなのだから……本来は、その歯科医が「抜き屋出身」なのか「神経温存出身」なのか……も見分けてかかる必要があります。

じゃないと、抜き屋は見た瞬間「はい、抜きましょう」で行くからです。

こわいよね。知らないと。

それで、ベテランの医師団らの見解では
「これからの歯科で大事なのは、削ったり抜くのがメインでなく
 歯周病ケアや予防に、ちゃんと専門の歯科衛生士を配属して、それを患者に常時タスクとして提供してくれる予防歯科を積極的にやっている所がベスト」
だったのです。

その点、今回の歯科は、なんと
「当院の医師は歯周病の専門医でもありますので、こういうアナウンスをしているのですが可能であれば、歯周病ケアを今後定期的にしていきませんか?」と私に提案しました。
「自費ですか?」
「いえ、保険でやれますから」

いやあ、そういうことを言ってくれた歯医者「これまでありませんでした」

ということで、私は予約して受けました。

そして、医師団が言っていた「予防歯科の大事さ」を痛感することになりました。

■たぶん、ここ、今一番理想的な歯科をやってるかもしれない
 私は、虫歯治療と並行して歯周病ケアをこの医院で始めました。

まず、タブレットを渡され日歯連の以下の動画を見させられました。なるほど病理をちゃんと患者に勉強させる。いいことだ。
★8020日歯TV 歯周病<5>全身との関わり

www.youtube.com

いい動画でしたね。見て「神様は、私にこれを知らせるために今回の歯科探しをさせたのだ」と思いました。

糖尿病と歯周病の「直結した関係」。どちらも相互に原因になっている。歯周病や虫歯炎症のせいで糖尿病の原因のインシュリンが低下して糖尿病を起こしている。そして、糖尿病は免疫力を下げ、虫歯と歯周病を促進して炎症が増える。口内の炎症は口腔がんの原因にもなっている。歯根や歯髄、歯肉炎の炎症の細菌は血液で体内を循環して、脳卒中脳梗塞、心臓病の原因になる。

……つまり、「たかが虫歯」でなく「かなりやばいですよ。虫歯」なのです。糖尿病の自分にとって緑内障で目もやられましたが、歯もくらう。そして、痛みや炎症を置いておくだけで循環器や発がんをして死に至る原因になってしまう。

この実態を目の当たりにしたわけです。

■抜歯の際、プレアデス星人が私に伝えたこと
 私の場合、重病や手術みたいなときは必ずプレアデス星人が脳裏にメッセージを伝えてきます。プレアデス星人は金髪で美人な女性です。ファイナルファンタジーに出てきそうな顔しています。

毎回なんですが、私が歯を抜歯とかやられるときも
「だいじょうぶ。この先生は上手よ」
「歯抜くなんてショックです。やだ」
するとね、あの時面白い事言ったよ。
「だいじょうぶ。未来、また歯が生えてくる技術が開発されるから、今は抜きなさい。なぜなら、その炎症を放置しておく方がはるかに問題だから」

……「え?そうなの?歯の再生が将来あるの?」

半信半疑だったけど、私はプレアデス星人の言うことを信じて抜歯に臨みました。
これで2本抜いちゃった。

■歯の炎症は放置してはいけない
でも、今回の動画を見たら「虫歯や歯周病で起きる炎症のほうがはるかに問題だと」改めて理解しました。

つまり、歯周病ケア、歯肉ポケット、歯間を定期的に清掃する「歯科でのクリーニング」が「実は必須だったのだ」と。

救いだったのは、それが保険でできることです。自費だったら……苦悩でしたね。

しかも、わかったのは「自分で歯磨きしたレベルでは」「ダメ」だという実態です。

日々の歯磨きではどうしても「歯と歯の間」「歯肉ポケット」部分を問題ないレベルまでプラーク除去、歯石除去できない。
自分「何ヶ月のスパンでこれやったらいいですか?」
衛生士「3カ月ごとがいいと思います」
なるほど。

■エアフロー
 以前、私は東京時代、赤坂の歯科クリニックで当時最新鋭の「PMTC」を受けていました。スウェーデン製のジェットで塩粉末を歯にあて「サンドブラスト」みたいにして歯の表面の汚れを研磨してとるものです。

ところが、今回、そのやり方自体が「歯を削るリスクがあった」そうで、あんまよくなかったようなのです。

今では「エアフロー」と呼ばれる機械が開発され、微粒子によってやるようになっています。ただ、日本の歯科クリニックでの導入数は少ないので、やっているところは限られるし自費がほとんどです。

ところが、私の行っているクリニックではこのエアフローを保険で標準に使用してくれるのです。

さっそく「お手並み拝見」でやってもらいましたが「見事にきれいに」「コーヒーや茶渋で汚れた歯が」「白くつるつる」に戻りました。

自費だと1回1.6万~2万でエアフローでやるクリニックも多いようなのですが、保険だと2200円!もう感激でした。

ただ保険だと、何回かにわけて清掃が続くようで、今回はエアフローでの汚れとり、次回は歯石とりになるということですが、普段自分では介入できない歯肉ポケット内部の歯石も取ってくれるので期待しています。

ということで、皆さんにオススメしたいのは

■エアフローなどを使用した「歯肉ポケット」「歯と歯の間」を掃除してくれる「歯周病ケア」を保険で3か月おきにずっと受診すること

自費でやっているところもありそうですが、保険でできるんで「そういう意識が高い歯科」を選んで行ってください。

そして、歯周病をブロック、治していくことです。歯周病日本国民の80%なっているそうなんで……虫歯(46%)よりひどいかも。

知らないで……みんな進行しているので。私も今回、歯科衛生士のチェックを受けて初めて自分も「1~3期」と判断されたので。

……ということで、善は急げ!とっとこハム太郎で行ってください。きっと「知らなかった自分の歯の実態」いっぱい知ることになりますよ。

糖尿病の人は「絶対」行った方がいいです。多分すでに歯の根の先端で炎症起きていると思うんで。虫歯もえらく進行していると思います。

6.クリニックのインテリアや空間がきれい
 このクリニックですが、そこら辺の歯科と違ってインテリアもきれいだし、歯医者というより美容サロンにきているようなきれいさなので……「てっきり高いのかな」と思ったら、ぜんぜん高くなくて……毎度の治療代は普通に保険です。

7.会計がすぐ終わる
 毎回驚いているのですが、医師の治療が終わり「お疲れ様でした」で治療室の出口に案内されると「あとはあちらでお会計してお帰り下さい」で「瞬時に会計」になるのです。自動会計システムができすぎ。他の医院みたいに、再度、受付で待つこと……ゼロです。

これだと、その辺の歯科……見劣り……すごすぎになります。

8.駐車場が入れやすい、広い
 これ、医師の人はどうでもいいと思っているけど、患者サイドからすると「すごく大事なポイント」なんです。何せ、これまで行っていた歯科クリニック、どこも「駐車場が超いれづらい」んです。ひどいところは目の前2m道路で、ビルの柱の間に車を数センチで入れる、転回不能「どうやって出るんじゃ」みたいなクリニックありますからね。もう「行くだけで神経が磨り減る」「事故る恐怖」があります。行きたくなくなってくる。

今回は、広めで通りからも入れやすくて助かりました。

ということで他の歯科も見習ってほしいよなあ……と思うポイント多いです。

(内海君:小市民)