内海新聞のブログ

1996年創刊の我が国最初の電子新聞

1865:何がいい医師か?

 母の件から、長年?患者側として医療に向き合ってきて、自分も患者になって……病院選び、医師探し……苦労してきた。

他の「犠牲者予備軍」の参考になればと思う。私のノウハウ教えておく。

■医師の学歴は?
 これね、微妙なんだよね。日本の医学界だと東大医学部。圧倒的だろう。じゃあ、東大医学部の先生はどうか?

基本的には悪くないよ。ただ、なかなか会える確率が高くないかもしれない。

というのは、臨床現場に東大の先生あんまりいない。

ある雑誌読んでいたら「東大・京大医学部を出て、開業医になるのは10~20%程度」だと。じゃあ、どこ行っちゃうのか?やっぱ大学病院の教授とか、お偉いさん。

私が遭遇した感覚だと、JR東京病院新宿駅前)はよかった。あそこは東大閥みたいだ。あとね、NTT東日本関東病院だな。虎の門病院なんかも多そうだ。

ちなみに自分は東大医学部・慶應医学部の医師が集まっているクリニックに行っていた。

優秀だと思うけど「ポカ」もする。母も通わせていたが、肺がんを見つけられなかった。

見つけたのは、渋谷区の検診を担当した診療所の医師だった。

……なので「学歴がいいから、いい医師か?」はビミョー。

■なぜなら
 で、どうしてかというと、医師は「医学研究の医師」「現場の職人としての医師」の2つだからだ。前者がPh.D、後者はMD

 理想的なのはPh.D/MD。両方もってる人。医師を簡単に見分けるならそこで見たらいい。医師国家試験を普通に通った人はMD。だけど、大学に残って医学研究をして助教・講師・准教授・教授と上がっていった人はPh.Dも持っている。

何が違うかというと「職人としての手さばきを経験だけで得ているのと、さらに理論も把握して考えているのでは違いがある」ということだ。

現場職人上がりだと「経験だけ」でマスターすることが多いので、根幹になる理論なしで覚えているだけになる。

だけど、学術的な骨組みもきちんと学んだうえで現場の現象や問題を考えられるならより「深い」「厚みのある」動きができる。

なので、Ph.D/MDはいいということだ。

■患者の質問・議論に答えられる人
 私が「頼もう」「任せよう」と思う基準は、私があえてする「試験」で決まる。それは、「病理の説明」「治療法の議論」に応じて、時間をかけて、きちんとしてくれるかだ。

実はこのテストは、かなり医師のレベル、問題点を知ることができる。そして、経験上は間違ってなかった。

たとえば、母は最初東京医大に入院していた。がんの告知のため私は呼ばれた。主治医は女医で、私に「お母さんは肺がんでステージ4。脳転移が認められ余命6カ月」と告げた。

そのあと東京医大で治療をすることになった。私は当初「肺がん手術では東京医大は日本でもハイレベルの加藤教授らがいるから大船に乗ったものだ」と母に言った。ところが、母はステージ4であり呼吸器外科の担当ではもはやなかった。

「脳転移については、リニアック全脳照射をします」と東京医大には言われた。

「え?ガンマナイフがあるだろう?」私は言った。
「うちには、ガンマナイフないし、納得されないなら全脳照射の放射線科の医師に説明させます」

私は、放射線科の医師と議論したが、そもそも彼らはガンマナイフのことをあんま知らなかった。「ガンマナイフはダメですよ」「あの機械は使えない」って堂々と言い張る。
医師らとも言い合いになってしまった。

東京医大はガンマナイフがないから、そもそもやる気も興味もないわけか。自分達のマシンでしかやろうとしないわけだ。いい方法が別にあったとしても」

「だめだこりゃ」

だが、母がガンマナイフが受けられない事情があった。
それは
「ペースメーカーを埋め込んでいるため」だった。

体内に金属があるのでガンマナイフの病巣のミリ単位での確定に必要なMRIが撮れないのだ。

※人生でMRIが撮れる体でいることは、こういう頭の大事な放射線治療で必須なので、くれぐれも人体に金属ピアスや、刺青、ステンレスのステントなどを入れないように……してほしい。チタンにすることだ。

入院中、母は運が悪いことに元からつけていたペースメーカーの交換時期を迎えることになっていた。

母は私が7歳の時最初のペースメーカーを三井記念病院で手術した。だが失敗した。簡単な手術で入院2週間たらずと言われたのに、2カ月以上かかった。

懲りて次の入れ替えは榊原記念病院で行った。今は没落したが、過去の東京女子医大といえば、循環器外科、消化器外科ではトップクラスの名医が揃うハイレベル病院だった。その女子医大の教授だった循環器外科の名医榊原教授が独立してつくったのが榊原記念病院。消化器外科では八王子の中山記念病院が同じく優秀な医師らで設立されていた。
榊原記念病院
https://www.hp.heart.or.jp/

中山記念胃腸科病院(現八王子消化器病院)
http://www.hachiojisyokaki.com/original64.html

だが、東京医大の病室で私は母から突如呼び出された。行くと
「ここでの入れ替えはやめたい。こわい。」
「どうしたの?」
「私のペースメーカーの機種とかわからないとか、言ってるのよ。」
「そんなこといってるレベルだと手術も怪しいな」

私は榊原に連絡した。榊原は受け入れてくれて母は手術のため東京医大を転院した……というより逃げ出した。

榊原の主治医となる外科医らから手術の説明を受けた。

「お母さんのペースメーカーは埋め込みから10年経過して、リード線が癒着しているようです。大変な手術です。」

……東京医大に任せなくてよかった。ぜんぜん簡単な手術ではない。そこで、私は主治医に「提案」をした。素人がダメもとで。

■優秀な医師がとる「態度」の例「榊原記念病院
「あのう、母は肺がんの脳転移があって、ガンマナイフを受けさせたいのです。全脳照射だと髪が全部はげてしまうし1回しかできない。でも、日本では東大、東京女子医大では最先端でガンマナイフを入れています。ガンマナイフをかけたいのですが、母はペースメーカーがあるため頭部MRIがかけられないのです。

だから……ペースメーカーの手術で取り出した時点で、そのまま母の頭部MRIを撮像してもらえないですか?それがあれば、ガンマナイフにかけてあげることができます。

ダメだと思いますが、できないでしょうか?」

外科医は表情を止めて「うーん」と言った。

全身麻酔で手術をして胸を開けているところで頭部MRIかけるのは、できなくないかもしれないが感染とかも考えると難しいと思う。」

「だめか」「あたりまえだよね」……私は思った。ところが医師はむげにするどころか

「ちょっと待ってね。女子医に聞いてみる」

なんと、夜の8時なのに医師はナースステーションに戻ると東京女子医大放射線科に電話をかけ始めたのだ。

そして、放射線科の医師と協議をしだした。30分ほど過ぎて、医師が部屋から出てきた。
……榊原記念病院東京女子医大の親子病院なのが……こういう時に、こんなに連携がいいとは思わなかった。

「女子医大に相談したら、MRIなしでCTでやってみると。だから、お母さんはガンマナイフできるよ。だからこのまま普通に手術しましょう。」

……まさか?

母はその後、東京医大には戻らなかった。榊原で無事ペースメーカーを交換成功し、東京女子医大に入院してガンマナイフを受けた。

■優秀な医師がとる「態度」の例「千葉大学病院」
 脳転移をガンマナイフで一時的に制御したあと、本丸の肺がん病巣との戦いが始まる。残されたのは抗がん剤、あと研究開発中の免疫療法だった。

テレビ朝日千葉大でがん免疫治療してるってよ」
家族のたった一言の「キーワード」「情報」で私は、可能性の存在を知った。
早速、千葉大医学部に連絡を取った。

当時千葉大学理化学研究所と共同でNKT細胞を培養して使う免疫治療の治験をしていた。母は参加できた。
★がん治療におけるNKT細胞を用いた免疫細胞治療
https://www.chiba-u.ac.jp/research/coe_gp/result/hospital/result39.html
東京の家から千葉大学まで車で母を運ぶ日々が始まった。片道4時間もかかる。

千葉大病院の診察室で母の主治医だった教授と話をしていた。
「お母さんの血から細胞が出れば、やれる。でも、このNKT細胞は誰にで全員にはないのです。実は研究している私の血にすらなかったので、皮肉にも私はこの治療法で自分を治せない。」
「母の使っている薬なんでしょうか?」
苦笑しながら、教授は机の上に並ぶ本から薬の辞典を取り出した。

「じゃあ、一緒にその薬が何か調べようか?」
教授は、パラパラめくって薬を調べてくれた。
「こういう薬だね」
そして、機能や副作用を説明してくれた。

その後もメールでやりとりしたが、いつもきちんと回答してくださった。

そう、できる医師、優秀な医師はやっぱり……「忙しいから」でなく「患者とよりそって、歩いてくれる」

■患者だから無力、あきらめることは「ない」
でね、内海新聞を読んでいる自分が病気、家族が病気で困っている人も、患者だから無力ということはない。

違うよ。患者だからこそ、自分の病気のことを知り、可能な限りの選択肢を探していくことだ。いくつでも病院、医師をあたる。

1人の医師がダメでも、もう1人は「やってみようか」ということが、とてもあるんだよ。

土壇場でもあきらめないことです。最後の1分1秒まで患者と家族は「可能性を追求」したほうがいい。

今の病院がダメなら「チェンジ」すればいい。無理して袋小路や、ダメな結末につき合う必要はない。

患者自身は動けない。だから周りの家族が、動くことだ。情報を調べることだ。

セカンドオピニオンはいらない。ファーストオピニオン×n個で行け
 それで、世間では「セカンドオピニオン」をいうけど、私は勧めない。

なぜなら、医師の世界では「A先生の診断」について「悪い」とはいえないからだ。

「A先生はそう判断されたんですね」と「擁護」する。

「それ、タコだからさ、うちでやりなよ」とは言わない。だからだまされる。

意味ないんだよ。ホンネを知るには「その先生の初診」でやることだね。そうしたら、前の先生の思わぬ「ポカ」を「指摘」してくれる。

■また経験してしまった
 前回、緑内障の診断で眼科医3名が「違う見解」で唖然として結果として大学病院の緑内障教室でジャッジするはめになった。

今回、歯医者でまたやるはめになった。左上5番の神経を抜いた歯が経年劣化で根で2つに破折した。

「ボンドで貼り合わせて埋め戻せないか?」

「抜くのは簡単。安いしな(実際抜歯は健康保険で数百円)。でも、なるべく残したい」

私の主治医は徳島大の歯学部だった。徳島大の医学部・歯学部はもともと四国では老舗で定評もある。だから、信じていた。彼の見立ては「抜くしかない」「その後はインプラントかブリッジ」だけだった。「抜いてみて可能ならボンドで貼って戻せなくはない」とは言ったが、やりたくなさそうだった。

「抜いて、ブリッジにする場合どうするのですか?」
「前回のセラミックの歯、外して削って作ります」
「せっかくはめた前後のセラミック全部パーですね。いくらですか?」
パラジウムなら保険なので2~3万。セラミックなら1本5万で15万円)。インプラントがいいと思う」

……インプラント好きだよね。俺は嫌なんだけど。

ただ、彼はあんまり病理を説明しない。治療法の議論もしてくれない。
「どうされます」
「ちょっと考えます」

私は「なんとか貼って戻してみたい」と思った。やる気がある歯医者はないだろうか?

さて、その足で破折や歯移植で実績がある広島大の歯学部出身の歯科医がやるクリニックに行ってみた。クリニックを複数行くと面白いのは「各自の設備、患者への対応」みんな違うことだ。

広島大は徳島大より歯学部レベルは「上」である。広島大の医学部が優秀なのも感じている。だから期待した。

初診なのでパノラマ撮影する。見て「あー、折れてるな」
「どうなりますか?」
「まあ、抜歯でインプラントかな」
「はあ」
「痛いですよね。痛みとりましょう」

そうしたら、彼は突然、注射器を出して私の歯髄に麻酔をうちだした。てっきり私は「化膿の対策」だけかと思った。ところが彼はそのままこちらの同意も取らないで抜歯しようとしだした。乱暴だね。

「ちょっと、待ってください。何するのですか?」
「抜歯だよ。詰め物のヘッドを今日水平にこれから切って、炎症がひくまで待つんだ」
「じゃあ、残った根を再建に使うのですか?」
「いや?そのあと抜くよ」

「ちょっと待ってください。私は破折歯の修復を考えているのです」
「いや、こりゃ無理だよ」
インプラントか、ブリッジの場合、いくらかかるのですか?」
「今はわからないけど、30万ぐらいかな」
「セラミックのブリッジは?」
「あー、30万だな」

あれ?徳大の歯科医は「セラミックブリッジ15万」だったのに、こっちは2倍だ。
こんなにも医師ごとで金額が違う「自費診療」だと。

……治療の選択肢を出して説明することもなく、いきなりやろうとする。
こちらとの治療の議論もしない。

ダメだな。広島大は優秀なのかもしれないが、患者のインフォームドコンセントを得ないで自分第一でやるのか……

これは、岡山大の医学部出身の医師も同じ傾向がある。要は、岡山と広島は確かに優秀なんだけど「医師がキングであり」「患者は下僕」みたいな態度がすごく多いんだな。患者に寄り添わない。

もちろん、彼の見立ては間違ってないと思う。だけど、患者の自分としては「可能性が知りたいんだ」「もう手立てはないのか?」

抜くのは簡単なんだよ。でも戻らない。だから粘る。悪いかな?

■学歴低い歯科医にダメもとで行ったら
 それで「破折でも相談してください」というクリニックに行ってみることにした。こちらは学歴はランキング最下位に近い。3軒目。

徳島大、広島大にまるで及ばない。ということで「まるで期待しない」で行った。ただこの歯科医は臨床を東京医科歯科大や国際デンタルクリニックで修業したそうで、今は矯正歯科を得意にしているのだった。

同じようにパノラマ写真とる。みる。言うことは同じ。「折れてますね」
「ダメですか?」
「うーん、縦に折れてるし、この歯は詰め物で頭ができていて、多分、もう頭自体が折れてるかもしれないね。」

「取り出して、ボンドで貼って埋め戻したらいけませんか?」

「うーん、もし、そうやって貼ったところで、歯のかむ圧力には到底耐えられないし、埋め戻しても歯根膜に結合しないだろうし、ボンドで貼った表面は異物と認識されて再度炎症になるだけだろうね。」

おや?細かいメカニズムを言うね。前の歯科医2名と違う。

「でも、割れた片方の根は真っ白で神経埋めていますね。もう片方は神経まだ通っています。埋め戻したら歯肉にくっついてくれるのでは?」

「うん、でもこの写真でそちらの歯と歯根膜の間が真っ黒で炎症になってるし、これ、歯の先端で膿瘍の噴出口ができたりしていると思う。おそらく、歯は内部で腐っている状態だと思うよ。」

「じゃあ、ダメですか。でも抜いたあと、どうなりますか?」

「うーん、インプラント、ブリッジ、単発で入れ歯。それと、このまま放置かな」

なるほど、前の2名は「放置」は言わなかった。一般的には間の歯が抜けると前後の歯が動いてガタガタになって噛み合わせなど影響が出るので、歯科医は「入れ歯」「インプラント」「ブリッジ」などで穴埋めすることを選択肢にする。

インプラントはやだな。ブリッジも前後の歯を削るんですよね?もちますか?」

「ブリッジも実はあんま、もたない。この場合だと前の歯は後ろだけうまく削ってかければ、前の歯分の治療費を浮かせて安くいけるようにはできる可能性はあるよ。」

「そういうテクがあるのですか?」

「セラミックのブリッジでいくらぐらいになりますか?」

「7.5万が2つ、15万が1つで29万ぐらい。前を少なくすれば22万ぐらいかな」

「金属入れると倦怠感がすごかったのでセラミックにしたのです。金属はなしにしたいです。それに先生は、【抜いたまま】も選択肢に出したけど、いいのですか?」

「その場合、歯は手前に動いてくるから、前の4番は脅威にならない、後ろのほうが動くかもしれないけど、そこまでひどくないかな」

「歯抜けありですか。このまま放置したら」

「まあ、イメージとしては4番と6番が歩み寄って5番のすきまを埋めようとする感じかな」

「唐突なアイデアですが、6番と、7番を抜いて、5番に移植してつなげたらどうですか?」

「そりゃ無茶だよ。8番の親知らずが残っていたら取り出して移植する手はあるけど」

そうしたら、歯科医は思わぬことを言った。

「あとは、小さいインプラントうって、奥の6番、7番を矯正するという手もあるよ。」

え?……「矯正」

「うん。オトナなので動くのが遅いけど、できなくないよ。」

「へー、そうしたら、どうなるんですか?」

「抜いた5番のあいたところに、後ろの6番、7番が動いてきて、この場合半分動けば噛み合わせはできるんで、そうしたらインプラントやブリッジしなくても自分の歯でいけるよ」

「そ、そんなこと、その辺の歯科医は言いますか?」

「いや、言わないと思うし、同業の矯正の先生も言わないかもしれないね。普通は。」

「できるんだ。いくらぐらいかかりますか?」

「20万かな」

なに?選択肢が増えた。しかも、絶対無理だと思っていた「インプラント」か「ブリッジ」「入れ歯」でない「第4の道」が。

インプラント入れるって、痛いですよね?ネジでしょ?」

「いやいや、矯正用のインプラントですよ。歯を削るわけでなく小さいのを一時的に歯のすき間から埋めて、それでワイヤーで奥歯をひっぱるんだ。固着するのに1か月かかるけどね。」

「どれぐらい矯正かかるのですか?」
「だいたい1年ぐらいかかるかな。でもできるよ。」

インプラントがとれたりして、飲んだりしてもだいじょうぶですか?」
「あー、だいじょうぶ。だいじょうぶです。」

つまり、無理してインプラント入れたり、ブリッジしないで、矯正するか、最悪矯正がうまく行かなくても、歯抜けでも切り抜けられることは……わかった。

■学歴最下位の歯科医が高学歴歯科医に勝利した瞬間
「あと、今日見た所だと、3つぐらい虫歯できているよ。」
歯科医はカメラを口に入れて、説明してくれた。

「黄色くなってるでしょ。多分できてる」
「エナメル質までですか?」
「いや、たぶん、象牙質までいってる」
「処置としてはどうなりますか?」
「プラスチックでいいよ」

「あれ?前の歯科医はそれ言わなかったぞ」
……なんだよ、徳島も広島もポカだな。学歴も関係ないわ「職人」においては。

ということで、私は抜歯する「決断」ができた。

抜いても、その後の選択肢が豊かにあることがわかった。

私が知りたかったのは、この歯科医と話した内容だった。

でも、前の高学歴の歯科医らは患者に寄り添わなかった。

医師にとって患者に対して一番大事なのは技術も大事だけど
(1)「病理や治療選択肢を可能な限り複数提示して説明してメリットとリスクを教えてあげる」
(2)「疑問を解消してあげること」
(3)「不安を取り除いてあげること」
(4)「プロとして患者がいいゴールになるソリューションを提案する」
ことなんだよ。

なるほど、たいていの歯科医は「インプラント」はやるが、「矯正」スキルはない。
でも、インプラントも本当は「インプラント専門医」がいるはずで、その辺の歯科医が手軽にインプラントするのは……こわいよな。

だから、今回の件で思ったのは「普通の歯医者でも矯正やっている歯科医のほうがスキル高いのかもしれないな」と思った。

一般人も歯の治療では矯正歯科をやっている歯科医を選ぶのも手かもしれない。

ま、行ってみないと、かかってみないと「わからない」けどね。

私は、ここに任せることにした。支払を終えて出ようとすると
歯科医が診察室から出てきた。
「まだ、何か質問や聞きたいことがありますか?あったらどうぞ。」

……こんなことをしてくれた歯科医は今まで誰もいなかった。


(内海君:小市民)