内海新聞のブログ

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1894:石原莞爾、板垣征四郎、東條英機を動かしていたのは誰か?

 とりあえず日本を破壊する根源となった「満州事変」を企画・実施したとされる石原莞爾板垣征四郎、そして以後の対米戦争を推進した東條英機3人の関係を調べていました。この3人の責任は大きい。

面白いね。歴史の推理。

とりあえず3人では東條が一番年長、次が一個下で板垣、石原が東條の5歳下。

この当時はわからないけど、日本軍の場合、自衛隊でも「防大卒業いつ?」はすごく大事で……何が大事かというと「階級関係なく、上下関係は絶対、その基準は防大の先輩・後輩・卒業が何期?」なので。

帝国陸軍でも「防大などの卒業期での先輩・後輩」は「上下関係」をほぼ決めると思います。管理職や司令官、大臣などの要職を当てる場合もこの「上下関係」で決めていくことが多かったようです。

この当時だと「陸軍士官学校」「陸軍大学校」が基準になるようです。
東條:陸士17期 陸大27期
板垣:陸士16期 陸大28期
石原:陸士21期 陸大30期

これだけみると東條が一番先輩になる。ということは、板垣と石原は東條には頭が上がらない。

でも、満州事変を関東軍で現場でやったのは石原と板垣。

■陸軍統制派とはなんだったのか?
 まあ、みなさんも授業でやったけど忘れたかもしれないが、この当時の大日本帝国の陸軍では「皇道派(こうどうは)」「統制派(とうせいは)」の2つの派閥でもめていた。

そして、東條・板垣・石原らは「統制派」だった。

統制派は、東條らが若い時「明治からの長州閥に牛耳られた陸軍の硬直化した組織ををなおしたい」という情熱で、若い中堅将校らの勉強会から生まれた。

政治家でも「●●会」とか、勉強会で議員同士、派閥などのグループがあるでしょ?あれ。

これらは「一夕会(いっせきかい)」というグループになって、陸軍内の強い派閥になっていった。

一夕会の目標はこうなっていた。
1.陸軍の人事を刷新し諸政策を強力に進める
2.満蒙問題の解決に重点を置く
3.荒木貞夫、真崎甚三郎、林銑十郎の三将軍を盛りたてる

そう、最初から「満州利権を守る」があった。もう読者も、この時点でだいたい意味がわかったでしょ?

一夕会の目的自体が、1.の人事刷新除いて、すべての大日本帝国の米英へのボロ負けマヌケ戦争、帝国・皇室崩壊に導く「間違い」の原因だったわけ。

しかも彼らが尊敬する上司と仰ぐ、3.の荒木、真崎、林ら3名の「将軍級幹部」の「仲たがい」が2.26事件まで引き起こした。

この統制派が、対米戦争を頑強に推進していたグループだった。

■東條・板垣・石原の関係
 それで、この3人の関係を簡単にいうと

「先に、南満州鉄道(満鉄)の利権を線路や駅だけでなく、広がる清(当時の中国)側の領土までぶんどって「満州国」にしてしまえ」とやったのが、石原であり板垣。

この時点では、2人は「満州は自分たちが信仰する日蓮宗が掲げる極楽浄土の理想郷にしよう」というコンセプトだった。

特に石原莞爾は「最終戦争論」を思想しており、戦略家としても一言ある人間だったので、板垣がそれに共感して「後輩だが出来がいい石原の支援」で2人が共同作業として満州事変をやった。

結果として「日本政府の了解もとらず」「現地で勝手に自分たちの関東軍が動いて」「満州国つくっちゃった」という……軍暴走をやったわけだが、

「そもそも、それは石原と板垣2人の企画で本当に勝手にやったのか?」という疑問が残る。

実は、石原や板垣は、別の人間の指示や支援で動いていた感じがある。
というのは、東條英機が石原らが満州事変などを起こす3年前に、彼らに会って「今後の満州・モンゴルをどうするか?」という構想の話をしていた。

つまり、石原や板垣の考え、動きを東條は「知っていたか」「指示」した可能性がある。

■じゃあ、東條が企画したのか?本丸は?
 じゃあ、これって関東軍・陸軍が勝手に企画してやったのか?いやあ、違う気がする。

私は「黒幕」らしき連中を見つけてしまった。

誰よ?それは私の結論としては
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松岡洋右」「山本条太郎」の2名が象徴だと思う。
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山本条太郎は三井物産立憲政友会の国会議員→満鉄社長
松岡洋右は外務省→満鉄理事→満鉄副総裁→立憲政友会の国会議員→満鉄総裁

そう……モロ「満鉄利権の親分」だった。

どう考えたって、陸軍単独でこういう「経済利権」ハンドルしてやるわけない。必ず、軍隊を裏で動かしているのは「お金持ち」なのだ。

満鉄利権で儲けていた「三井物産」「満鉄」。これらを牛耳り経営する連中のパワーで陸軍・関東軍の東條・石原・板垣らは「支援」されていて、彼らの利権を守り、拡大させるために「陸軍を動かして」いたのだ。

■「満蒙は日本の生命線」……ねつぞうされたスローガンと理由
 そして松岡らの「卑しい」「物欲」を「正当化するため」悲しいことに、石原や関東軍は「五族共和の満州国建国理念」とか「満蒙は日本の生命線」とか「大東亜共栄圏」というスローガンすら、捏造して宣伝した。

実はこうした、右翼側が「正当化したがる」「日本の思想」……「偽造」なんだ。
どういうこと?
大東亜共栄圏」は「正当なスローガンでは」「まるでない」ので注意を。

このスローガンを考えたのは関東軍陸軍中野学校の連中なんだ。

松岡ら満鉄利権のいやしい悪事を正当化するため「コピーライト」やって「宣伝工作」してできた。そして広めた。

意図的につくられた「キーワード」であり、信念や、正しい心で生まれたものでない。

あー、民族思想とか宗教的思想……ないない。ただの「インチキ造語」

こういう言い方をするだけで本来の、日本右翼、信念、本道からもまるで外れるので……気を付けてほしいです。

松岡洋右が「どクズ」な理由
 さて、読者は松岡洋右って中学の歴史で見た男だろう?

松岡洋右全権大使が、日本の満州国の正当性を国連で認められず、国際連盟を名誉の脱退で欧米植民地主義を批判し日本は被害者だという演説をし机を蹴って会場を退席した」
「松岡は英雄だ」

……あほ

頼むから、右翼諸君も「勘違い」やめてほしい。

どうして?

言ったろうか?まず、この松岡という男は「アメリカに移住してアメリカでキリスト教プロテスタント教会の洗礼を受けてアメリカのクリスチャンになった」男である。
そして、アメリカの大学を卒業した。

そういう「アメリカン」な人間。とても、神道や仏教、皇室どうとか……いう「本来の右翼人」ではなかった。

英語ペラペラのアメリカ野郎だった。

次に、そんなのが外務省の役人だけならまだしも、満州利権の「満鉄」のモロ経営者だった。そいつが当時の自民党である立憲政友会の有力議員として政府に入り、陸軍の東條、石原、板垣らの「一夕会」の中堅実力の幹部らを抱き込んで

満州利権」を守り、拡張するため関東軍使って満鉄エリアを広げ国家的な領土にしてしまうよう仕向けた。

ちゃんとタイムラインを書いて、客観的な事実を並べて分析したら松岡が明らかに「ドン」「悪いことをしていた」ともう、確信できるぐらいなんだ。

その結果が日本全体を巻き込む「対米戦争」「大日本帝国の崩壊」「国体ボロボロ」の今日の日本にしたのだから。

日本最高の戦犯、国民の敵って東條かもしれないが、実はあれでも「使用人」であり、本丸は松岡洋右……なんだよ。

■松岡に操られた東條もクズ
 松岡は東條操り一夕会を支援して育てた。さらに首相ポストに送り込み、満州利権の拡張で邪魔になる陸軍の対米開戦反対派を追い出した。

東條も東條だよ。自分にたてつく石原や板垣を最後は閑職や遠地に飛ばして「追放」し「自分が陸軍の権力を握った」わけ。

石原も板垣も「利用されていた」んだね。

松岡やその前の山本条太郎みたいな三井物産の連中が裏ボス……そう読むと「するする物事が理解」できるのだ。

なぜなら、松岡は外務官僚になると満州関東軍の障害となっていたソ連との和解で「日ソ中立条約」を自ら行っている。

あたかもいいことしたように思うけど、これは実は陸軍内で「対ソ連で戦うのが優先だ。満州の南側の中国とは戦わない」という意見をつぶすためやった。

もともと陸軍は「中国と戦っても泥沼であんましないほうがいい」「それよりはソ連がいつ北から満州や日本を攻めてくるかわからないからそれに備えるべきだ」という勢力があった。

それが邪魔なので「どけた」中国と戦いそちらに領地を広げるためだ。

結果的に関東軍、陸軍は満州から向かうにソ連からの防衛がメインでなく、中国全土に戦争をしかけることになった。
日中戦争」はこうして起きた。

つまり、日中戦争を推進するため松岡は動いていた。

とんでもないやつだと思う。しかも、こいつは日本人の魂でなく「アメリカのプロテスタントクリスチャン」だった。

どういうこと?こんなのが右翼か?

全然右翼じゃないじゃん。自分の満鉄利権を守り、広げるためひたすら動いていた「銭ゲバ」だよ。皇国も関係ない。帝国をダシにしてカネ稼ぐのがホンネの目的だった。
そのため、陸軍、東條らを操って動かしていた。
それにしても三井物産……ワルだよな。

いい迷惑なのは昭和天皇だよ。こういう満鉄利権の暴走で、すべきでない対米戦争まで御前会議でやる流れにされた……。そして、近衛も伏見宮もこうした満鉄利権の欲に目がくらんで満鉄利権の松岡に操られる東條らに協力してしまった。

結果として「国のすべてを」「失った」

どうだろうか?読者のみなさん。これが太平洋戦争、大東亜戦争?の「本質」であり、真相です。

(内海君:小市民)