内海新聞のブログ

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1893:原爆と毒ガス兵器「なぜ京都でなく広島に原爆が落とされたか」

 8月6日、我が国が米軍によって広島に原爆投下された日です。14万人死にました。
鎮魂の祈りを捧げます。

この動画を見て知ったのですが実は米軍は広島に原爆を落とさなければ当初、化学兵器を九州全土に投下して九州を全滅させる予定でした。
★【毒ガス戦】日本軍の"戦争犯罪"なぜ封印された?アメリカの思惑と真相|ABEMAドキュメンタリー

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1945年8月に広島の原爆投下作戦をしない場合、11月に九州全土に毒ガスを散布し、日本軍を全滅させ米軍は九州に先に上陸占領する予定だった。

「オリンピック作戦」と命名され米軍は7万発ものイペリットガスなどの殺人毒ガス弾を製造・準備して待機していました。

当時の米軍が毒ガスや原爆にせよ大量殺人兵器を使用する理由になったのは日本軍の「頑強な抵抗」「自爆突撃」「カミカゼ特攻」など「アメリカ人の感覚からすればキチガイじみた」攻撃・狂暴性に直面したからでした。

広島に原爆を投下する前の沖縄戦で米軍は5万人の兵士の犠牲を出してしまいました。この調子で日本本土に到達するのは「さらなる米兵の犠牲」が予測できました。

この局面だと合理的判断として「強力な破壊兵器」を使用し必死に抵抗してくる日本軍をぎゃふんと言わせて鎮圧することが「必要」となるわけです。

日本陸軍は毒ガス兵器を多用していた
 毒ガス兵器の話をすると、また「関東軍」が出てしまう。そう悪名高い旧帝国陸軍731部隊は「関東軍防疫給水部本部」が正式名称で、別名が満洲七三一部隊でした。

表向きは「満州における上水道・飲み水の衛生のため活動する人道的に平和な部隊」でした。ものすごいウソつきなんですけど、これって、歴史では軍隊が「悪事を正当化」するためにどこでもやることです。

実際、731部隊は「泥水を飲み水に浄水する」装置を使って、ふだんは市民の上水を守る仕事、「伝染病の衛生対策」で貢献していました。けれど裏では……捕虜や中国人を人体実験に使って生物化学兵器を研究開発していました。

731部隊は、中国軍には「細菌兵器や毒ガス兵器をばらまき」「自軍兵士を防御するため水を浄化して無菌にしたり、細菌の殺菌作業」のためそうした技術を開発していたわけです。

つまり「平和目的」と表ではいって、裏ではちゃっかりヤバいこともやっている……でもこの構図は今も世界の軍隊で行われていることです。

みなさんが常にだまされているだけです。

731部隊は生物化学兵器の研究開発をしていた。そして、それを企画・指揮していたのは陸軍中野学校……諜報・スパイ部隊。

なぜなら、生物化学兵器は当時すでに国際社会で「非合法」「使用禁止」だったからです。極秘任務でやるため中野学校みたいなスパイ部門でやる。

日本の生物兵器開発には当時の日本の東大医学部はじめ旧帝大の優秀な医学研究者から獣医学者まで動員された。

そして実際に効果ある数々の生物化学兵器が開発され、人体実験も多数されて前線で使用されました。

冒頭の動画見てもわかるとおり、陸軍は対中国戦の前線で化学兵器を多用しました。そして戦果をあげていました。

いっぽうで毒ガス兵器の製造工場になった瀬戸内海の孤島、広島県大久野島(ウサギの島で人気観光スポット)は、島ごと秘密にされ7000人近い女学生から市民まで人員が労働者として動員され致死性の高い化学兵器の製造をしました。

結果として作業中に毒ガス浴びて死ぬ人も続出し、漏れた毒ガスで顔面腫れ上がる……などの被害にあった日本国民も多数いました。

それらもすべて「隠蔽」されました。

終戦秘話
 私も731部隊の件は相当やりました。でも、まさかこんなところで結びついてくるとは思わなかった。

世の中のいろいろな「点」が「線」となり、つながっていく……そう感じています。

実は、内閣調査室の人から教えてもらったのですが大戦末期、海軍でも日本の島を占領していく米軍に対し、海軍の戦闘機や「銀河」爆撃機で生物化学兵器を投下し撃滅する作戦があったそうです。

けれど、この作戦を昭和天皇に上奏・許可得ようと相談したら憤慨され
「これ以上、そんな残虐なことはもう、やめよ」
と一蹴・却下されたそうです。昭和天皇はとにかく国民や兵士が消耗され続ける陸軍らが頑強に主張してやまない連合国との戦争は一刻もやめたかった。

情けない話ですが、それぐらい昭和天皇ですら東條ら陸軍の「止まらないアホみたいな戦い」を制止できないままでした。

昭和天皇にまるで帝国としての専制君主の力がなかったことがわかります。

結果として海軍による米軍への化学兵器攻撃作戦は行われませんでした。もはやいくらあがいてやったところで米軍の勝利は止められなかった。

だいたい米軍は使わなかったけど日本に落とすための7万本の化学兵器爆弾を用意・待機済みだった。つくづくアメリカの国力の強さを痛感します。

こんな国とほんと、戦争しちゃいけないよ。

中国もロシアも北朝鮮も……この大日本帝国の教訓を認識し、アメリカに対し無駄な戦争するなよ……って思いません?バカを繰り返すの?

この当時、昭和天皇は海軍の米内光正、井上成美らに密命を下し、終戦工作をひたすら行っていました。ヨーロッパ駐在で外国語に堪能な井上成美が中心になり、東條らに知られないよう田舎の別荘にこもってヴァチカンまで使って努力したのですけど……もはやアメリカ側は日本を圧勝・制圧できると踏み、応じなかった。

多分、ドイツが降伏したからです。

その前には昭和天皇実弟三笠宮が陸軍の暴走を止めるため東條英機を暗殺しようと計画し実行寸前でしたが計画が漏れて未遂に終わりました。ばれたら三笠宮が東條らに殺されてしまうので、部下が身代わりで自決し死にました。

このときも、イヤな話があるのですが、実は三笠宮の計画は構図的に昭和天皇も「自動的に一緒に死んでしまう」内容だったので……あとで知った昭和天皇が「三笠宮お前もか」みたいに恐怖に陥った……ということです。血のつながった実弟が裏切る……とは。

実は、皇室の中でも「権力闘争」があって……

もはや、こうなってくると「誰が本当に信じられるのか?」わからない……状態です。
戦国時代の武将と変わらないよ。本質は。

さて、東條ら陸軍が昭和天皇の制御不能に陥り、暴走できたのはミッドウェイ海戦昭和天皇側の海軍がボロ負けし連合艦隊が崩壊したので海軍が実質的に力を失ったからです。

そのため満州利権含め部隊を握っている東條らの陸軍がデカい面をますますすることになったわけです。

そして昭和天皇が「戦況まずいだろ」って何度言ったところで東條は「だいじょうぶです」「勝てます」とひたすらウソをつき続けました。

これって「総理、だいじょうぶです。福島原発は爆発しません」と菅直人首相にウソを言って食い止めていた班目(まだらめ)のオヤジそっくり。

上にもウソをついて、悪いことを続ける……

かといって、東條らを取り締まろうとすると憲兵隊を動員して逆に殺しに来る……

とにかく、あの当時東條に批判・反対すると東條は憲兵隊を向かわせて「鎮圧」「抹殺」しちゃいました。

おかげで東條に歯向かう人間は議会・軍部でもほとんどいなくされました。

日本国の君主、大日本帝国天皇と持ち上げておいて……実際は関東軍・陸軍・東條らは自分たちの「満州利権」のため戦争を始め、国民をすりつぶし、最後東京大空襲、原爆まで落とされ、2つの大都市が消滅し、数十万人の人が死んでしまった。

■京都に原爆が落とされなかった理由
 もともと米軍は日本国内で原爆を落とすターゲットを複数選定していました。新潟もあったし小倉とか、あと京都もありました。

で、よく京都が落とされなかった……「なぜか外された」理由に「日本の伝統文化の古都だから」という「もっともそうな」理由が言われています。天候もいうけど本質ではない。

アメリカ政府・米軍、大統領もその点は「日本文化に敬意を払った」……うーん。ウソですね。

私がつかんでいる「そうだろうな」と思う「本当の話」を書いておきます。

それは京都には当時、同志社があったからです。同志社ってアメリカのプロテスタントのクリスチャンの教会です。それが大学構えていた。

同志社はなぜか京都御所の「藤原氏の公家」の土地を得て、御所の真上にキャンパスを持っていた。

つまり、アメリカにとって京都でなくて「自分たちの仲間の同志社」に「配慮」したわけです。

じゃあ、なぜ、広島、そして欧米人にとって同胞のはずのクリスチャンがいる長崎に原爆落としたの?

これも説明がつくのですが、まず、広島は呉・戦艦大和などを生み出した日本海軍の造船や海軍基地の大拠点であり、江田島兵学校もありますよね。

今の人は広島って……ただの地方都市だと思っているけど、大戦当時の広島って「日本の次の首都」と言えるぐらい栄えていた。実際、東京がまずくなったら、広島に首都や軍司令部を移動しようか……という話もあった。

同様に新潟も、明治時代、東京の前の日本の首都ですらあったので(知らない人が多い)政治的な中心としてもともと栄えた都市です。

ということで、それぐらい広島には軍事的・政治的ポテンシャルがあった……ので米軍としては「つぶすにちょうどいい」だから落とした。

では長崎は……造船所もあるけど、欧米にとって同胞のはずのクリスチャンたちがいる。でも……どういうクリスチャンでした?カトリックですよね。

アメリカは「プロテスタントの国」です。そもそも、カトリックと仲悪いです。同じキリスト教徒でもカトリックプロテスタントは「なぐりあい」「つかみあう」ほど「仲が悪い」「お互いせん滅してやれ」ぐらいの険悪な仲です。

なので……わかりましたよね。「カトリックの長崎は死んでもいい」……だからアメリカは長崎に原爆を落としたのです。

えぐい……「クリスチャン同士のいがみ合い」もあったと私は思います。

(内海君:小市民)