内海新聞のブログ

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2111:選挙制度をどうすればいいか?

 尾崎行雄財団の政治塾「咢堂塾」OB会「咢志会」のニューズレターに投稿した内容です。選挙制度について問われたので書きました。
★咢堂塾
https://ozakiyukio.jp/gakudojuku/main.html
尾崎行雄記念財団は永田町1丁目1番地の「憲政記念館」を寄贈した母体で、憲政記念館衆議院が管理しています。歴代の理事長は衆院議長か同等以上の閣僚経験者がします。現在の理事長は高村正彦。会長は額賀福志郎衆院議長です。
https://ozakiyukio.jp/docs/2023_yakuin.pdf

自分はこの咢堂塾ができた当時の第2期生で、財団の支援とOB会の設立を企画・推進して現在います。OB会も数百人の会員の組織になり財団を支えています。

もう25年。塾は右翼・左翼の思想問わず「真の議会人の養成を」という趣旨でやってます。そのため与党・野党いろいろな人が集まっています。卒塾生も国会議員、市長など何人もなっています。また、松下政経塾大前研一一新塾とも友好関係でした。

ということなので、この文章は……そっちの方にもダイレクトに読まれるというわけです。

読者のみなさんは、私のすごさをまた理解したと思います。
私の弟子になる人「先生」と呼んで全国から慕って来る熱狂的な支持者が多いのも……わかると思います。

今年も塾生募集していますので、くだらない選挙ポスターの連中にならず、こちらでまず議会政治の人間としての考え方や教養・基礎を学んだらどうかな?と思います。
★咢堂塾(第25期)昨年の応募要項(今年はこれからだと思います)
https://ozakiyukio.jp/gakudojuku/main.html

■「選挙制度
 選挙制度で毎度思うのが供託金をいい加減「なし」にしてほしいということである。
 そもそも、供託金を求めるのは「候補者の乱立」「意識の低い人が安易に出ることを阻止」するためだったと思う。

だが、選挙制度は民主主義の根幹をなす仕組みであるとともに、その権利を享受し行使する国民一人一人に対して「オープンで」「平等」でなければならない。

現状のように政治家になろうと立候補するだけで数百万円のお金がないとできないようにしているのは「法の下の平等」の憲法に違反していると思う。

日本国民であればだれもが気軽に政治家に立候補できるようにすることは大事だと思う。

供託金制度は本来、政治家になろうとする人、なるべき人への障害、妨害にすらなっているのである。

構図として「多額の政治献金を集めた人が」「立候補でき」「選挙活動も有利にできる」ようになってしまっている。

これが、国民の政治への絶望と自らが政治に参加する意欲を大きく失わせ、ひいては「投票率の低下」「二大政党政治が育たない」原因になっていると思う。

尾崎行雄は選挙であるべき姿として次を説いていた。
「出たい人より出したい人を」
「金銭やご馳走、因縁や、情実で投票しないのはもちろん、選挙費用は、有権者の持ち寄りにしなければならないこと。
 一足とびにそこまで行けないとすれば、なるべく候補者に金を使わせないように工夫すること。」
 この点において、市民自らあるいは身近にいるまじめで良識ある人を国会に送ろうとする場合、一番の障害になるのが「多額の選挙資金」なのである。

それゆえ、多額の選挙資金がかからない選挙制度に根本からすれば、もっとまともな候補者が多数出るようになり投票率も上がることであろう。

 さらに選挙制度自体が今の世の中にそぐわなくなっていることも事実である。

選挙ポスターの証紙貼り付け作業なども時代錯誤もいいところである。この作業にどれだけの人員を動員しないといけないか。

また、掲示板に候補者ポスターを貼る作業も今の時代となっては「デジタルサイネージ」で「自動画面表示」させれば簡単に済むことであり、多数の運動員と多額の人件費がかかってしまうような構図でやらせているのはおかしい。

インターネットとスマートフォンによるマイナンバーシステムのもとでは、従来の「多額の広告費用や運動員を動員しないとできない」「紙媒体依存」「街頭演説」の選挙運動のやり方自体が必要なくなるのである。

だからいっそのこと「ネットでスマホから気軽に立候補」できるようにし、候補者の学歴や経歴、犯歴などもマイナンバーでAIにて自動チェックを行い整合性や正確性も判別し基準にみたない人物はその時点でふるい落とせばよい。

卒業履歴も文部科学省が各学校サーバーの学生名簿データ、卒業者一覧を使用すれば容易にチェックできるのだからシステムを直せばいいだけである。そうしたら学歴詐称は不可能になるであろう。

そして立候補時にマニュフェストの登録を義務付ける。
さらに
「演説内容はユーチューブ動画で本人が登録して簡単に流せるようにする」
「投票はスマホマイナンバーカードにて一瞬で終了」
「投票の集計もコンピューターシステムで一瞬で完了」
というふうにすれば、高額な選挙資金、政治資金はもはやいらなくなり不正も大幅に減る。なりすまし投票も不可能になる。

このように多額の供託金を求めずとも今のIT技術ならば公明正大な選挙が簡単に実現するのである。

選挙の運営費用も大幅に減らすことが可能だ。

さらに「動画での候補者同士の公開討論会の配信」もやるべきだろう。

そして、ネット上で「1次予選」「2次予選」と予備選挙を設け選抜することで、乱立する候補者も淘汰・整理できるので、いくら候補者が気軽に自由に出てもよくなる。
ぜひこういう新しい選挙制度に移行することを強く望む次第である。
(内海君:小市民)