読者の乳がんの方の話で乳がんの病理を考えていました。乳がんは簡単にいうと「乳管」「乳腺」の部分にできます。乳管は「母乳が流れるチューブ」で、乳腺は「母乳を製造する部分」です。それで、比率的には乳管部分が95%以上で圧倒的に多いと。
★1 乳房の構造と乳がんの発生(東京医科大学病院)
https://hospinfo.tokyo-med.ac.jp/cancer/breast/knowledge.html
つまり「管(くだ)」の部分にがんができてくる。なぜだろう?
その時、私の脳裏に「思考の回路」がつながりました。
「あれ?膵臓がんも膵管」「胆管がんも胆管」「前立腺がんももしかしたら?」
前立腺がんってどんな病気?(日本メジフィジックス)
https://www.nmp.co.jp/seed/about/index.html
前立腺がんは前立腺の中でも周辺部の外腺というところにできやすいがんです。
なるほど。
大腸がんは?「大腸上皮」すなわち、大腸という「管」の内部の部分だね。
で、こういう部分って「皮」つまり「皮膚」と似たようなもの。
皮膚の再生・生成プロセスは「骨」「歯」「歯肉」……人体のあらゆるパーツでの再生・修復過程と実は似ています。
そして乳管、膵管(すいかん)、胆管(たんかん)、大腸は「管」すなわちゴムホース。その内側の細胞が「おかしく」なって「がん」になる。
なんか……共通する要素がありますよね。
「毛細血管」「血液」
これらの部分にダイレクトにつながっています。
……私の思考が正しければ、これら、がんになる細胞への原因は「毛細血管」「血液」の状態にあると……言えます。
そうしたら、なぜ、がんができるかも?読めてきます。
■乳管、膵管、胆管……共通すること
これらの「管」って常時細胞が入れ替わっていきます。自動車のエンジンやアクアリウムで使われるような「ゴムホース」をイメージするとわかりやすいです。
ああいうゴムホースは、使っていると「劣化」「硬化」してきます。そのまま使い続けると「ひび割れ」「破損」します。特に水圧がかかるので「破裂」もする。これは……血管も同じですよね。
自動車やアクアリウムは人間が外部から交換するわけですが、人体の内部の「ゴムホース」はできません。
その代わり、ゴムホース自らが「生まれ変わって」「常に新しい」状態になれるようにプログラムされています。
そう「生きたゴムホース」なのです。すごい。
このゴムホースの素材は「コラーゲン」です。コラーゲンって……美容やお肌の用語だと思っている人が多いのですが「人体のあらゆる組織のほとんどはコラーゲン」でできています。
このコラーゲンは各細胞で「アミノ酸から」現場で合成されます。
なので破損、破壊、入れ替わって失われた時、人体の各部分では「血液からアミノ酸を供給され」「コラーゲンを現場で製造して」「皮膚の細胞」を作り出しています。実は骨や、軟骨、毛髪、歯肉なども同じ原理でつくられているのです。
■老齢化でコラーゲンは大幅に減る
人間は老齢化すると減る要素があります。「胸腺の免疫細胞」「コラーゲン」です。あと再生できず不可逆的(最初あった数から一方的に減るだけ)な要素もあります。
白髪の原因になる「メラサイト」のような細胞。「歯」「視神経」「脳細胞」……こうした部分は年齢が進むにつれひたすら減っていくだけで、増やして元に戻すことはできません。
このように加齢の「時間の矢」というのは一方向にしか向いておらず「逆戻り」できないので、私たちはひたすら「最終的な細胞の集合体である人間の個体死への道」を歩いていくわけです。
でも、私たちは自分の知恵と努力(医学)で「歩く速度を遅くさせ」「失われる数を引き留める」ことはできます。
そうすれば「失われる細胞や臓器やパーツ」をしぶとく残せ、その結果「寿命が長く」なります。
これって骨董品の自動車を動くようにメンテナンスやクリーニングをして大事に維持していくのと……似ています。
■コラーゲンをどう増やすか?
さて、人体の各部分の細胞の維持で「コラーゲン」が大事な要素になると。それが、加齢で失われる。
若い時100あったものが、私のような50代では50になっている。
そうなると……どういう現象が起きるか?
一番わかりやすいのは美容面で「白髪が増える」「ハゲてくる」「皮膚がたるんだり、しわが増える」
さらに、高齢になると「関節の軟骨が減って関節痛になる」「骨が細く・薄くなって折れやすくなる」
そういうことです。コラーゲンの不足は人体のあらゆるパーツの病気・異常を引き起こします。
■コラーゲンの不足が発がんのもとになる?
あれ?そうしたら「乳管」「膵管」「胆管」「大腸上皮」「前立腺の外腺」は?ここの細胞もコラーゲンによって生まれ変わっている所です。
でも、コラーゲンが不足したら……ゴムホースは新品のような弾力性や、柔軟性、耐久性がなくなる。ということは、ゴムホースは「壊れてくる」「もたない」……
そう……考えることができます。
で、気づいた人います?
「あれ、血管は?」
はい。血管も管に見えるけど臓器と定義されており、そのゴムホースはコラーゲンによって常時生まれ変わっています。
ということは……コラーゲンが不足すると「血管自体も壊れて」「血管が再生や修復できずなくなって」しまう……ということです。
それが、一番……起きるのが「毛細血管」なんです。
見えてきましたね。
「コラーゲン不足が毛細血管でも起きて、毛細血管も再生できず消滅」してしまう。
そして、毛細血管は人体のあらゆる細胞に接続されています。栄養や酸素と細胞が出す老廃物を輸送していますが……それが途絶えます。
すると……毛細血管の先にある細胞は……死んでしまいます。
死んだ細胞は毛細血管によって輸送されてくる免疫細胞によって分解され「アミノ酸に戻り」ますが、人体に送り返せない。ゴムホースがどんどん減っていますので。
細胞のいたるところで「酸欠」「下水管の糞詰まり」が起きます。そうなると……何が起きるのかな?
■炎症って何よ?
ゴミは掃除しないと……人体でのゴミ掃除が細胞による「炎症」です。
なので「炎症」が起きるでしょう。それが常時続くと……どうなるか?
「炎症」って細胞レベルでは「次の細胞を生み出すための活動」です。当然、その際「DNA」を参照して「プログラム通り」に「細胞を現場で作り出して」いきます。細胞の成分はタンパク質です。
タンパク質は毛細血管の血液中にある材料の「アミノ酸」の組み合わせで合成されます。でも、正常な細胞を現場で作ろうにも、その毛細血管が使えなくなっている所ばかりで「必要な酸素」「必要な栄養」が届きません。
■不良細胞の廃棄処分ができないでいると
そして、DNAのプログラムの本も時々ページが抜けていたり、字が消えて読めない……できあがってくる細胞は「いびつ」「変チョコ」な不良品ばかりです。
DNAのプログラムの本の文字を読めなくするのが「酸素」。すなわち酸化です。
酸化でDNAのインクの文字が見えなくなるというイメージですね。
さて、間違ってできた不良品は「解体・廃棄」しないといけないですね。当然、解体・廃棄作業にかかります。これをやるのが免疫細胞です。
ところがその免疫細胞が加齢によって大幅に減っており、現場で作業する人間がいません。なので「不良細胞の山」が「処分されず」「山積み」になっていきます。
すべてが機能不全になっている状態で、突然「不良細胞の山」が「巨大な龍」になって、暴れ出しました。
これが「がん」です。
あー、なんか明快に説明できたね。
■ホルモン
あと、発がんの原因としてホルモンの分泌バランスの異常……もあるようなんです。ホルモンはまさに血液成分なんで。ホルモンを出すのは「脳」なんですよ。しかも「精神」「心」なんです。あと加齢もホルモンのバランスにすごく影響しています。
ホルモンは現在勉強中なので、わかってきたら、再度、要素として書きたいと思います。
■つまり
つまり、がんは「加齢などによるコラーゲンの不足および、それを生成する栄養成分の不足で毛細血管が減少することに加え、免疫細胞の減少によって異常細胞の除去が不全になり腫瘍の増大を食い止められなくなって起きる」
ということです。
■大腸ポリープの発生メカニズム
この理論を軸にして個別の臓器の「がん現象」考えてみましょう。大腸がんの発生はどう説明できるか?
大腸がんのもとになるいわゆる「大腸ポリープ」なんですけど、大腸の上皮で起きます。上皮には皮を生み出すための「基底層」という部分がありそこに体内からの毛細血管がつながっています。
そこで「上皮」を常時「下から表面」まで「基底層でコラーゲンを作って新しい皮を生み出しては」「上に押し出し」「押し出された皮は」「はがれてウンチと一緒に」「外に捨てられて」いるのです。ウンチのけっこうな量を占めているのは「食べて消化できなかった食物繊維」と、この「はがれ落ちた大腸上皮」です。
わかりやすいですよね?そう。大腸の上皮は「垢(あか)」「フケ」となって、また新たな皮が下でできてきている。
でも血液の成分が「高いLDLコレステロール」「高血糖」だと……どうなりますか?循環器の病気である「動脈瘤」がそこで起きるんです。
すなわち、ミクロンで細い毛細血管の中で「LDLコレステロールがこぶになって詰まり」「詰まったコレステロールが酸化し」「炎症を起こす」ようになります。さらに「血糖スパイク」「高血糖」は最終糖化物質(AGEs)を合成し、炎症を起こすので血管を破壊します。
そうなると、毛細血管の損傷によって大腸の上皮細胞が「酸欠」「栄養不足」で「健全に生まれ変われなくなる」ことがわかります。つまり「不良細胞」ができまくり、それが続くと「がん」に成長するということです。
これが大腸ポリープ、大腸がんの「病理」です。
明快に説明できますよね。
これと同じことが「乳管」「膵管」「胆管」あるいは前立腺の「外腺」でも起きていると考えると……説明がうまくつくんです。各管の上皮細胞が「炎症」を起こす。そしてそこががんになる。
■管にたまる液体も問題では?
前立腺がんでは「あまり射精しないでため込んでいる人がなりやすい」ということが言われています。
これ?意味があるかもね。そう、管が壊れているのと、同時に「本来外に出すべき液体が滞留していることで」「液体成分が悪さ」して「炎症」を起こしている可能性。
とにかく、炎症が続くと「発がん」するんで。
そうすると「乳管」も「母乳を出すべきなのに出さないでいる、妊娠していない女性」がなりやすいことが説明できる。
母乳を出している女性は乳がんにあまりならない。
膵臓も同じことがいえるかもしれない。膵管に膵液がたまったままで、あまり出していない……そうしたら強アルカリの酵素の膵液が弱った管で悪さをする可能性。
胆管もか。胆汁がアルカリなんで。同じことが起きそうです。
前立腺も、精子貯めたままで出さないでいると……それが変化して悪さする……可能性。
大腸は……大腸内で「食べた肉」「肉から出やすい腐敗菌」が「便秘状態で滞留」していたら、そこの上皮が「悪性物質やガス」で「炎症」を起こしてただれる……。だから大腸ポリープが誘発される。
どうでしょうか?なんかするっと説明つくんだよね。
■糖質と肉の脂の取りすぎが「大腸がん」「膵臓がん」「乳がん」「前立腺がん」の原因といえるわけ
ここまで書くと「大腸がんは、糖質や肉などの脂質のとりすぎ」「乳がんは、甘い物や欧米型の脂質の多い食べ物が原因」……といういい方の「説明」がついてきますね。
すなわち「甘い食べ物、飲み物」「牛肉・豚肉など脂が多い食べ物」「スナック菓子など糖質と油が多い食べ物」を食べ続けていたら
ましてや「アルコール飲酒」が血液中において、細胞を破壊する最悪の条件にもなる。
そんな食生活を長年続けていたら「大腸がんにも」「乳がんにも」……なるだろうということ。若い時はいいんだけど。なぜなら、コラーゲンも免疫細胞もあるから。
だけど、30歳後半からそれらは一気に減ってきて40代では「40%ぐらいは消失」しているわけです。だとしたら「乳がんの発がんが43歳とか40代前半で多くなる」理由が説明できますね。
いやあ、自分で書いていて「いい説明」「画期的で、すべてのがんがどうして起きるか?明快に説明できる」と思いました。
どうですか?わかりやすいし、理屈も通ってると思いません?
もし、私の今日書いた「病理」が正しいなら以下の「治療法」「予防対策」が導けます。
それは
「日々の食生活をきちんとする」「酒は飲まない」「加齢を食い止める」「毛細血管を減らさない努力」
だとしたら、武田式がん免疫栄養食事療法によるアプローチは……まさにビンゴだということです。
(内海君:小市民)