内海新聞のブログ

1996年創刊の我が国最初の電子新聞

2151:60~70代はどう身体が壊れていくか

 以前、書きましたが70台の元大型トラック運転手のAさんが心筋梗塞になっており、病院に駆け込んで緊急で心臓カテーテルで一命をとりとめました。その後どうなったか?なのですが。

会社をやめて運転手業は廃業。年金暮らしになりました。家族も本人も生計のために働きたかったそうですが、さすがに私からしても「もうムリだよ」「やめましょう」ですね。

でも、それでは終わらず私の読み通りAさんは
「他の冠動脈狭窄(きょうさく=詰り)」のために退院後、1カ月あけてから再度「入院して」「心臓カテーテル治療」「ステント2個目」入れるはめになりました。

つまり、すでに「2回の入院」が生じました。死にそうな状態での入院なので入院期間も長くなり14日。2回目も計画して備えてやるので数日ですが、全部で20日は入院したことになります。

高額医療費で逃げるとはいえ自己負担はあります。

心臓カテーテル手術でステントを埋め込むのは「定価」が100万円します。
3割負担で30万円。
Aさんは70歳超えているので1割負担10万円。

だけど森永がよく言う「高額医療費制度」を使うので実際は3割の人で9万円。Aさんなら5万円に落とせます。

ただ入院費用は差額ベットでどのみち1日4000円あったと仮定して20日で「8万円」になります。この分は「高額医療費使えません」

つまり、5万円+8万円=13万円は現金いります。

日給月給で仕事しているような人たちにとって「大打撃」の金額ですね。どのみち……。

でも、彼が私が言うように医療保険、しかも年齢で打ち止めされない「終身」に入っていたら……

そして私が常日頃言うように「一般人がかけられるマックスの日額1.5万円」ぐらいで組んでいたら……

1.5万円×20日=30万円
手術給付金は「心臓カテーテルでのステント埋め込み」だと出ますね。
https://www.himawari-life.co.jp/customer/seikyu/operation/catheter/
10倍として
1.5万円×10倍=15万円、2回やると30万円。

……つまり……Aさん、ちゃんと私が言うように「入院保険ガチガチかけておいてね」でいたら

単純に2回の入院で総額60万円はもらえていた。
保険会社によって「同じ病名だと1回目しか出さない」ところもあるようなので……その辺は各自、自分の保険会社に聞いて確認してみてください。
こういう会社もあるので
https://faq.sompo-japan.jp/other/faq_detail.html?id=201012
損保ジャパンのこの保険だと「60日以内に2回目の手術」だと「最初の1回目分しか出さないよー」になっている。つまり2回目の手術を受ける場合は「先生、2回目は61日後にお願いします」って頼むのもテクだな。

※ちなみに、お金に余力がある人なら「2社目」でもう一つ医療保険枠持っておくと「2回目はそっちで請求」とかで逃げるテクもある。1社目が使えなくても2社目は使える。あ、2社とも同時に1回でドカーンともらったら……使えないけど。

つまり、差し引き
60万円-13万円=47万円。手元に現金残った。これだけあれば職を失った当面の生活費も出せるよ。安心が得られた。

「これが、武田の保険で焼け太りスーパーズガーン」
正統派の……テクです。

どうですか?私の頭脳のすごさを理解したと思います。こういう深い意味があって私は「医療保険」「セコムのがん保険」って言っているわけです。

もうちょっと、私がなぜ「そのキーワードを言ったか」私の意思や意図を先読みできる……人間になってくださいね。私はムダなことはしていない。

まーったく、保険無用論で悪態ついている森永卓郎のアホぶりをみていると……私のほうがいかに正しいことを言ってきたか……思い知ると思います。

これが「実務家」と虚業的な「評論家」「テレビのコメンテーターやインフルエンサー」の「違い」です。

■でも、これで終わりには全然ならなかった
 さてAさん、私に「もうステントも無事終えたし終わったかね?」と言いました。

私は顔を曇らせて言いました。
「いえ、これからが始まりです。いったんステントを入れたということは、すでに全身のあらゆる血管がボロボロに弱っている可能性があります。むしろ、次の冠動脈のつまりや、他の動脈、静脈も弱っているから、そっちでも爆発が起きてくる……。心臓だけでなく、手足や、脳……いたるところの監視を常にして医療をしていかないといけないです」

Aさんは「えー」って驚いていました。だけど、私の指摘は……正しかったのです。

2回目のステントを入れて退院して1カ月してから、Aさんが私にあわてて言ってきました。

「あの、2回目のステントを入れて、ステント入れた足にロキソニンを出されて飲んでいたけど、血液検査をしたらeGFRが50台だったのが一気に40に下がったし、何かまずいのではないですか?」

調べたらロキソニンは「腎臓を悪くする」副作用がある。それか?
ただ、実は老人の人って「普段から水飲んでいない」「飲まな過ぎ」で「脱水」で「腎臓をダメにしている」ことが多いんだ。

目安として「1日2リットル」「コーヒーやお茶でなく」「水を飲む」ことを腎臓内科医は言っている。それしていないと……腎臓の負荷が多くなり腎臓を壊していくとのことだった。

「おしっこや発汗でどんどん出ているので」「ちょびちょび1日水を飲んで」「補充するんだよ」「意外とできないのが夜中、おしっこで起きてトイレから出たら迷わずコップ1杯水を飲んで補充すること」……これが腎臓内科医の私への指導。

まあ、腎臓のeGFRが20になったら「透析行き」「ハイそれまーでーよ」になるので……「気のせいか?」で済ませず、ここはシビアに敏感に対応していかないといけないです。

ただですね、私はすでに腎臓内科の「超できる指導医」を見つけて受診したので……彼から「世間のeGFR下がったからあわてる必要はない」「大事なのは」「eGFRの推移を表やグラフにして」「特殊なデータ解析で統計的に本当にまずいか」「見極めてから」「腎臓機能の悪化が加速していることの背景の病気を疑ってみるか」あるいは「一時的な脱水などでも起きるので」「水をとにかくきちんと毎日飲んで」「経過を観察する」という彼らの方針を知ったので……

この場面で大事なのは、一般人は「腎臓は」「泌尿器科」と思いがちなのですが違うんです。腎臓について大事なのは「腎臓内科の専門医」に一度データ出して検査を受けて調べてもらうことなのです。

なので、私はAさんに「できるB指導医」を教え、彼は行きました。

■腎臓内科医は医学部でも一番頭がいい
 医師の間でも「医学部で」「腎臓内科をわざわざ専攻する人は」「クラスで頭が一番いい部類の人たち」だそうです。

どうしてか?腎臓って「メカニズムが複雑」で「他の臓器より難しい」のですよ。
私も腎臓内科の勉強しようかなっと思ったけど「流体力学」とか……理数系に近いんだよね。論理的に考えるプロセスがバリバリあるんで。それゆえ、頭のいい人じゃないと理解してやっていけない。

苦手の人は他の臓器に流れる。

そして「腎臓内科」と「循環器内科」は人体のメカニズム的に「兄弟の関係にある」なぜなら、循環器内科のツボになる「血圧」を生み出すのは腎臓なので。それゆえ腎臓内科は心臓のことも境界領域で知っている。

受診したら「いやあ、武田さんのいうとおり、B医師さんできる人ですよね?話し方から違ってましたよ。」

■優秀な腎臓内科医は「想定外」の病気を次々見つけ出した
「そうですか。よかったですね。でB医師の見立ては?」
「それが……B医師はさっそく腹部CT撮ってくれたのです。運がいいことに10年前ここでCT撮っていたので比較してくれて」
「そういう点で、同じ総合病院でデータを貯めておくとこういう時にいいですね」
「ところがCTで(1)肺のほうに異常な影がある、(2)腹部の動脈瘤が出ている、(3)前立腺にも影があると。」

私は「パンドラの箱を開けてしまった」と思いました。
腎臓内科のB医師は私を診たときも「症状を訴えてきて腎臓の病気だと思って、調べていくと、別の病気が露呈することがけっこうあるんですよ」と話しました。

なぜなら前も書いたけど「胸が痛い」場合「心臓病か」「呼吸器の病気か」で切り分けないといけない。なので「循環器内科」「呼吸器内科」2つの専門医からの双方向での診断を受けて「いったい何の病気か」特定する作業が絶対いるわけです。

でも、腎臓は心臓とともに「人体全体の生死を握る」「血液の最終関門」がゆえ、腎臓で起きてくる挙動を調べていると「全身の遠くの病気」も「見えてくる」のです。

これが、腎臓内科が「全臓器の診療科の中で」「頭のいい先生でないと」「やらない」理由なのです。

■泌尿器の先生は腎臓は実は苦手
しかも、読者は覚えておいてほしいのが「腎臓を扱うから」「腎臓内科」「泌尿器科」は「同じ」では「ない」というポイントです。

実は腎臓内科が守備するのは「腎臓だけ」であり、腎臓につながる「尿管」「尿路」「前立腺」のほうは「泌尿器科」が受け持つので腎臓内科は「ノータッチ」になるのです。

小さな腎臓なのに「その地位は高い」のです。

そして腎臓内科の分野は実は「泌尿器の先生は弱い」のです。前述のeGFRをみて「腎臓がダメかどうか」を判定する技術は泌尿器科の医師は苦手なのです。

だから腎臓を扱う時は「迷わず腎臓内科の専門医」を探して行くこと。ところが腎臓内科を専攻する先生は「極度に少ない」ので……地域でもやたらいないから。

その辺……気を付けることです。

■でもカテーテル入れた病院でもCT撮ったのに見つけてくれなかった
Aさんは首をかしげて言いました。
「でも、私、カテーテルの手術の際CT撮ってますよ。その総合病院の医師はB医師みたいに他の病気まで見つけてくれなかった。ヤブですか?」

「うーん。言いづらいんだけど、まず、CTを読めるのは読影医だけなので各科の医師は読めないよ。さらに循環器の医師は他臓器のことはノータッチなんで言わないかも。それゆえ、その先生が悪いといってもダメで、臓器ごとに自分で診療科の専門医に見解を求めていく作業がいるのです。ちなみにその医師はどういう人ですか?」

私は彼を担当した医師の経歴を調べました。「インターンぺいぺい」クラスでした。専門医もとれていない。このクラスだと経験上「平気で診断間違う」ので。医師だと思って依存したり信じるほうがバカなんだ。

「悪いけど、インターンぺいぺいなんで、見抜くのムリですよ。先生変えましょう」

……この重大なポイント……一般の患者、しろうとは……知らないだろうね。

だから以前書いたように
「あなたの主治医は大学病院や総合病院で12~14の専門医が必要なのだよ」
こうなる。

■60~70台のじいさん?彼らの末路
「えー、70台ってこんなに同時多発に壊れているんだ?」
私は思いました。

さて、Aさんにどういえばいいか?実務家としての私の頭脳を働かせます。Aさんは言いました。
「それで、B先生、知人の呼吸器内科のC先生(彼も私は知っているが優秀な指導医)に連絡してCTの肺の部分の見解をもらったら【まずい】ということで家に帰ってから、病院から逆に電話があって【肺のほうは肺がんかもしれないので】と連絡あったのですよ。」

「なるほど、さすがB先生ですね。ついでに他の病気も見つけちゃいましたね。
1枚のCTでまず肺がんの疑い、さらに前立腺がん、おまけに腹部の動脈がへたって血液がたまって膨らんで最後は破裂して命を落とす腹部の動脈瘤ですか。」

どうですか?この対応はどうなる?

最低でも「肺は呼吸器内科」「腹部の血管の腫れは循環器内科(腹部だけど血管なので)」「前立腺泌尿器科
の3つに行く必要があります。

そして「がんなのか?」「がんなら手術するか?」で運命がわかれる。Aさんはステントを入れているので外科手術が不利です。

「このレベルになると、それぞれの治療で病院を変えると不利なので、全部見れる大学病院に送ってもらった方がいいです。先生に頼んで紹介状を出してもらい、3つの病気のどこが一番脅威で、どこから順に治していくか……そういう場合、病院がバラバラだと連携がとりづらい。同じ病院だと院内で先生が相談してやっていける。」

※そういう点「診療科のかきねを取った医療をしています」という総合病院のほうがいい場合もある。大学病院は「診療科の仲が悪い」ことけっこうあるので。

私は「肺がん」「前立腺がん」両方の手術が両方とも強い病院を彼に教えました。ただ遠いので、その病院から来ている医師がいる近場の病院を「窓口」として相談し、それから医師の判断で転送してもらうことにしました。

行きやすいからね。ただ、私なら単刀直入に「大学病院のC医師をお願いします」で言っちゃうけどね。すぐ主治医に紹介状書かせるけど。

一般の患者、しろうとは「医師と交渉できない」人が100%なので……Aさんは「いやあ、ステント入れた総合病院に行かなくなると悪くないですか?裏切ったようになるのでは?」

「病院を選ぶのは患者の自由です。向こうはそんなこと思っていません。事務的にやりますから。遠慮せず言うことです。」

私が家族や付き添いでいるなら、医師に交渉するので一発でこういう「くだらない」話は終わるんですけど……。

やっぱ素人とか庶民は「先生がエライ」「その先生に何でもお願いしないといけない」「病院にたてつけない」とか思い込んでいるんだよね。

そんなの全然ないんで。向こうは「科学者」「事務」なんで。「変な遠慮」ほど「お互い迷惑」です。

医師からすれば「あなたが消えても」「いくらでも患者はくるんで」困らないのですよ。その程度の存在です……あなたは。

「転送しろ」って患者が申し出るなら「はいはい、書きますよ」なんで。

■「肺がん」「腹部の動脈瘤」「前立腺がん」の優先順位
 うーん。これ、前立腺がんは進行が遅いので治療遅くてもなんとかなるけど「肺がん」「腹部の動脈瘤」はまずい。急ぐことになる。

とにかく、肺がんは「細胞診」で肺の中に管入れて細胞検査しないと「悪性の肺がんか」確定できないので。手術するか?放射線(今はできるんだよな)で逃げるか……

細胞診で悪性だったら……即手術していかないと……ステント入れているから血液をサラサラにする薬が「出血止められない」わけなので外科手術はちゃんと管理ができる「レベルの高い総合病院」「大学病院」でやらないと。

万が一の……循環器の問題の際に対応できない。

幸いAさんは糖尿病はないので……ラッキー。手術は行ける。もしHbA1cが8以上あったら外科医は手術を拒否しだす。

次に「腹部の大動脈瘤(だいどうみゃくりゅう)」……すでに膨らんでいるらしい。まずいよ。どうして起きるかというと、Aさんは長年、酒飲んでいた。タバコも吸っていた。武田式で生徒に教えてある「排除食品、メニュー」を食べて暮らしてきた……それゆえ「科学的に確実に」「血管壊れている」んだよ。

老人になると「コラーゲンがゼロ」に近いので……血管をつくるための「コラーゲン」「エストロゲンホルモン」この2つがないんで……血管の皮が再生できず「どんどん薄くなり」「ゴム風船」みたいになる。しかも強度なく破れやすい。そこに血液が流れ込んだら「ふくらんで」「たわんで」「最後は爆発」する……これが「大動脈瘤破裂」

動脈は臓器のいたるところにあるけど、肝臓や腹部の基幹の消化器の太い動脈が「破裂」すると体内で大出血が止まらず死ぬ。
★腹部大動脈瘤はこんな病気(済生会
https://www.saiseikai.or.jp/medical/disease/abdominal_aortic_aneurysm/
へたった動脈の「交換手術」になる。ステントグラフト。

さらに前立腺がんだよな……これは、最悪ロボット手術で「前立腺撤去」になる。
前立腺とったら精子出なくなるんで子作りは無理になるが……もうこの年のオッちゃんだといらんだろ。

肺がんも前立腺がんも昔に比べたら手術ははるかに「楽」になった。腹腔鏡(ふくくうきょう)やロボットで小さな傷でいけ入院期間も5~7日。手術せず放射線すら使える時代になった。とにかく初期で見つけてつぶすことだね。

今回もわかるのは
「大事なのは、常日頃そういう病気をみつけてくれる」「優秀な医師」を主治医に複数もつことだね。一人の医師じゃ無理。診療科ごとにいる。

いずれにせよ、Aさんはこの3つ+ステント入れた冠動脈詰りの再発で「4つの病気」を一生並行管理しないといけない。

医療保険がこういう場面で効いてくるんだよな。人生の最後で……。

うちの読者もそうなんだが「60過ぎて」「検診でだいじょうぶ」「ふたを開けたら」「ヤバい世界」何人もいるんで……

このような人を面倒見るたび、常日頃「武田式食事療法」でブロックして防御していくライフスタイルが……超大事だと痛感します。

森永さんも梅宮アンナも私に人脈や知り合っていたなら……ああならなかったのにね。そういうの運なのかな……。

■私に顧問料払って傍らにおいたら「最強」な意味
「人生で誰を傍らにおくか?」「誰を先生にするか」
これであなたの人生は決まると思う。

今、私のもとで武田料理学校の生徒で指導して言うこと聞いて実践している人は……ラッキーだね。私が生きている間はIQ800の頭脳で守ってあげられるので。

実際、私の生徒さんみんな「すでに病気出ているよ」って状態で来て、毎日食べていくとどんどん結果出して「ありがとうございました」になっているので。

うちの料理学校授業料、高いけど(私は高くないと思う)
それでも命を守ろうとやる根性のある人は
u23news@yahoo.co.jp
「料理学校希望」でメールを。私からは強制できないです。
あなたの志願だけです。
(内海君:小市民)