内海新聞のブログ

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1860:食事でがんが治ると医師らが言えない理由

前回、私が定義した「発がん理論」ですが

「がんは、先天性の遺伝子異常のものもあるが、ほとんどは日々の食生活による栄養バランスの乱れが恒常化することで血液の成分が悪化し、毛細血管の血流不足、栄養不足、老廃物回収機能が正常に動かないことで各臓器細胞の正常な生育、再生が行われず、血液成分の酸化ストレスや糖化、ウイルス感染や有害物質への曝露によって炎症が起き持続するようになる。そこに加齢による胸腺T細胞の免疫低下に伴い臓器細胞の成長や再生異常を修復できなくなり発がんする」

この理論をもとに「おそらく世間のほとんどのがんの病理を説明できる」と言いました。

前回は大腸がんが食事習慣の乱れとその蓄積でどうやって起きてくるか……書きました。

膵臓がんも同様に起きるだろうと……

「がん情報チャンネル」の佐藤典弘医師は役に立ちます。
https://www.youtube.com/@norihiro_sato
彼は、経歴見てもわかるとおり、九州大医学部を出てアメリカの名門のジョンズホプキンスで、がんの分子生物学的研究を学んだMD/Ph.Dで、がんについてはトンデモというより「逆に現代医学の現場で高水準」の知見と技術を持つ医師です。

でも、結果的に彼もまた「食事や栄養」が「がん」に大きく関与する因子だということを認めており、がんの予防や治療に貢献する食事や食品の情報を調べよく発信しています。

私も佐藤医師の動画をかなり見ました。動画で教えてもらってよかったのは「Calooによる手術練度の病院レベル把握の方法」「医学論文検索の方法」ですね。

彼が医学者として「問題がない」「プロの視点」を教えてくれるんですよ。こっちが助かる。

で、私はそれで自分の医学レベルをパワーアップできたわけです。

PubMedで調べたほうが変なその辺の医学本を読むより「近道」
 2023年の今の時代がすごくいいのは「英語を学ばなくても」「高度な英文の医学論文が一般人でも簡単に日本語で読める」ことです。

グーグル翻訳、マイクロソフトの翻訳の成果です。

ということで別にTOEIC900点なくても「アメリカの技術論文、医学論文」を読むことは小学生でもできる時代になりました。

実際、私もコロナの件では中国の北京大学や医学部のホームページを「中国語から日本語の翻訳」で読むことが簡単にできました。問題の武漢の研究所の情報もだいぶ読めました。

で、医学者が「医学本」書く時のネタに使っているのが「PubMed」すなわち、世界最先端・医学研究が進むアメリカの研究者・世界の研究者が使用している「医学論文検索システム」です。
PubMed
https://pubmed.ncbi.nlm.nih.gov/
自分が知りたい病気、それに関連するキーワードを入れてやると、検索して論文の一覧を出してくれます。キーワードは英語なので、グーグル翻訳などで変換してから英語を得て使うといいです。

それで「すい臓がん」「食事」というキーワードで検索してみました。「Pancreatic cancer diet」という文字列が得られます。すると以下の論文が私の「予想」を裏付ける興味深い内容を示しています。マイクロソフトのEdgeブラウザだと自動翻訳で日本語で読むことができます。

★食事パターンと膵臓がんのリスク:システマティックレビュー。
膵臓がんは、すべての主要ながんの中で最も高い致死率を持っています。...演繹的な食事パターンに関する8件の研究は、食事の質の改善が膵臓がんのリスク低下と関連していることを一貫して示唆していた。」
https://pubmed.ncbi.nlm.nih.gov/29025004/

★地中海式食事の遵守と膵臓がんのリスク:系統的レビューとメタアナリシス。
膵臓がん(PC)は、がんによる死亡の6番目の原因です。PCの病因は完全には理解されていませんが、この癌に関連して、食事など、多くの危険因子が特定されています。」
https://pubmed.ncbi.nlm.nih.gov/36767770/
……日本の医学界は常にアメリカのトピックの後追い、焼き直しが多いので、患者や家族としても日本の医師と議論、治療法で話し合う時はアメリカの状況を確認しておくと「勝てる」のです。

それでアメリカの方でも「発がんに食事が関与している」という方向性が医師らも認識されており、予防・治療への食事療法は有効だとわかります。

■日テレ菅谷アナウンサーがすべきこと
 私が不満なのは日テレの菅谷アナウンサーが「膵臓がんになって大変だった闘病の話」はするけど「なぜ自分が膵臓がんになったのか?原因や理由」をテレビや雑誌に言わないことです。
「食生活がまずかった」
といって、多くの人が「同じようにならないように」言うことが彼の責務です。

闘病の苦労より「こんな自分にならないように、食生活正して検査をしましょう」
というべきです

これは、サニージャーニーも同じです。32歳の女性がレアケースで膵臓がんになったというよりは「自分たちの食べ歩きやふだんの食事が悪かった」ことを反省して「がんにならない食べもの食べよう、食生活を正して検査もしてがんに備えよう」と動画で訴えるほうがはるかに多くの人のためになる。

でも、しないよね……

これじゃ「被害者は増産されるだけ」なのです。

そして、それがなぜ言えないか?すでにアメリカの医師らも、日本の医師らも「原因は食生活」にあると「わかっている」のです。

でも、それを支えるフードビジネス、外食産業、食品メーカーの「利益を損なう」から「言わない」「言えない」というわけです。

(内海君:小市民)