内海新聞のブログ

1996年創刊の我が国最初の電子新聞

1789:12年目の3.11とサバイバルポイント

 朝、家のさくらんぼが桜の花を咲かせました。この調子だと数日で満開です。つい先週まで寒かったのに……もう、春なんですね。

防災プールの金魚も上に出て日向ぼっこを始めました。

すべての生き物が動き出し芽吹く……人がどんな目にあっても自然も大地も鳥さんもどうぶつたちも……普通にサイクルを生きています。

人間だけが……変な枠組みに自分たちを押し込み、苦しみ、死んでいきますよね。

ストレス、経済の負担……人間が勝手に作り出した「幻想」の世界ですよね。

別にふと目を外に向ければ……どうぶつも、お花も草も……ニコニコしていますよね。

人間が変われば……世の中や社会問題はそんなに難しくなく、簡単に変わると思うのだけれど。

■12年目の3.11
 もう12年なんだ。あの日は3月9日に父が亡くなったのです。急遽東京に戻って翌日葬儀しました。終わって3月11日に帰ったらライブ中継で東日本大震災、NHKのヘリからモロ三陸海岸に長い津波が押し寄せてくる光景を実況でみていました。

あの時から私も人生が大きく変わってしまった。

干支一周したのか。

そして、いま私たちは東南海トラフ地震の発生に備えています。

さっき経済評論家の森永卓郎さんが「2年以内に東京が崩壊する」「大地震もきそう」と言ってました。「東京から逃げておけ」って。

ほら……売れっ子のシャープな評論の森永さんがああいうこと言ってるでしょ?

彼が内海新聞を読んでいるかは知りませんが……

私が2014年に日比谷のプレスセンターで社長らを前に講演した時に予測した「将来の崩壊」が迫ってきています。

■昨日、アメリカのベンチャー投資銀行が巨額倒産した
28兆円。アメリカのSVB(シリコンバレー銀行)が倒産しました。ダウも崩れ、一気に2円ほど円高になりました。

たまたま、相談者のために世界経済崩壊やカタストロフィの全体スケジュールをチェックしていたのですが、ダウも一端崩れてくる段階でした。

私の見立てでは軽くて20%ダウン。最悪シナリオだと50%ダウンなので。リーマンみたいになると思います。富裕層の相談者の方に見立てをお伝えしました。

今日時点が始まりみたいなものですから、私の頭には「セル=イン=メイ」もあるか……と連想していました。

■では、手短に一般人でも準備しておくべきこと
マンションやアパート暮らし、貧乏な人もいると思うので、できる部分、使える部分は使ってください。

私の頭、チェックリストにある「ポイント」を出しておきます。

■基本思想(ポリシー)
私の思考は、アメリカ国防総省ホワイトハウスの最高レベルの危機管理プログラムをお手本にしています。

アメリカは世界で最高の科学、合理的対策を多く分野の科学者・専門家を動員して総合的に検討しシステムやプログラムを構築しています。

舎弟国家の日本国民として、これほどありがたいお手本はありません。よく学ばせてもらっています。

1.システムは同じものを2組以上、用意、構築する。

例)スペースシャトル……6機同じものを運用
  大統領専用車……2台同じものを運用
  エアフォースワン……2機同じものを運用
  空母打撃群……11組、単体グループでも独立して動けるものを運用

2.1つの装備、システムが使えない、壊れたときは活動を止めることなく予備に瞬間的、短時間でチェンジしミッションを遂行できる体制をとる。

例)インターネット……1つの地区、サーバーがダウンしても即座に他地区、他のサーバー(ミラー)などで業務を途切れず運用できる。

3.システムは部品、メンテナンスが共有できる同じ機種で揃える。

 うちでは、ソーラーパネル、正弦波インバーター、バッテリーターミナルなどすべて同一製品、同一規格で統一し「災害時、非常時、思考や気力がない状態でも最低限の合理的作業で交換、維持、稼働が継続できる」ようにしています。  

4.災害時は「複雑なシステム」は使えない。可能な限りシンプル、単純な構成や回路、専門家がいなくても修理や再構築ができるものに絞る

例)高機能で最先端で複雑な家電、メカニズムの製品は極力使わない。

5.バックアップシステム・態勢を幅広く・豊富にもつ

例)アメリカ軍は退役の軍艦などを捨てずメンテナンスを継続し「必要があれば再使用可能」にして常時持ち続けています。「幽霊艦隊」といわれ、数百隻保有しています。前線の部隊が消滅しても「まだあるよ」という恐ろしいバックアップ体制をきちんと保っています。

うちでも、車中泊で使う家電は「あるだけ保有」するようにしています。ヤフオクで激安で何個でもストックして、壊れても交換すれば済むようにしています。

例)メガネやコンタクトなど、ないと生活ができないアイテムは複数、なくしてもすぐ取り出して使えるよう「複数」「分散」配置をしておくことです。

6.非常時下での行動が可能な組み方、運用をする

災害時は「意識や思考も極度に低下」「不自由な状態」でシステムを稼働し、行動しないといけません。そのため、うちでは「ワンタッチポン」を目標にして「さほど考えなくても行動できる」態勢を整えるようにしています。

例)必要な装備品、工具品は考えず、すぐ手に取れるように配置する。
例)目立つように奇抜な色、派手な色でカラーリングしておく

7.低電力で動作する家電を重視する
 災害時うちではソーラーバッテリーシステムによってエアコンを始め、家電機器のほとんどを動作させることができるようにしています。

しかし、災害・復旧作業は数日どころか、数カ月、長期間に及ぶことが予測されています。

そのため貴重なバッテリー電源を消耗しないよう「低電力で動作する家電」を重視して揃えるようにしています。

例)炊飯器は、世間のいいやつは1000Wとかバカ食いするので、すべて500W未満にする。

例)USB家電、DC12V(自動車のシガーソケットで動く)家電ももち、「AC100V」「DC12V」「USB」「ニッケル水素充電池」の4電源で稼働する家電を揃えて運用し、日常生活で活用できるようにする。

例)電気カミソリや、電気歯ブラシは乾電池駆動にし、乾電池型のニッケル水素電池が使えるようにして電源の多様化を行っています。

8.安全の確保
リチウムイオン電池】【リチウムイオンサブバッテリー】は極力持たないようにしています。これは、スマホバッテリー程度でも爆発事故があるのと、サブバッテリーでは大爆発事故・一気に炎上が予測されるので便利でも採用していません。

★ポータブルバッテリーも、私みたいに鉛バッテリー運用ができない人はしかたないのですが、本来は持たないほうがいいです。

持つ場合は「爆発に備えた」「置き場所」……燃えて困るものがないところに、単独で置いておく方が……いいです。

リチウムイオンバッテリー火災の場合、水をかけてもダメ、消化器もダメです。「ファイヤーシート」みたいなもので「酸欠で消す」工夫がいると思います。
でも、初期以外は近寄ることもできなくなると思います。

 また「危険な人間」「集団」には近づかないこともセキュリティ面で大事です。車中泊時なども
「仲間同士で近寄ってかたまらない」
「マヌケ、アホが想定外の爆発・火災事故をしでかす」
ことを想定し

車中泊する際は相手から10m以上離れて自分の車を停める」
「たき火やガスコンロを使いたがる人とは行動をともにしない。時空間も同じにしない」
ことを行動規範のポイントにしています。

9.人と同じ方向には行かない
・災害時、人はガソリンスタンドに殺到して長蛇の列になります……行かないで済むように常時ガソリンを満タンにしておく。ガソリン車よりディーゼル車にする。EVにする。

・避難所は「餓鬼の群れ」と認識し頼らない。行かないで済む体制を構築する……自立、完全自己完結のエネルギー、食糧体制を整える。

・家が倒壊した場合も、避難所に行くのでなく、車中泊、テントなどで家の近くに長期滞在できる体制をとり、復旧作業を行う。

・都会、飛行機、新幹線など「事故」「落ちる危険」がある乗り物は使用しない。

10.「自立・自給自足」で「行政が崩壊、支援がなくても、生き残る体制を構築」
・野菜の自家栽培
・基本食料の穀物の自家栽培
・食料や水の大量備蓄によって買い出し殺到で殺人が起きるスーパーやドラッグストアに行かなくていい態勢。

11.DIYスキルは大事
 自分で、家の「土台から屋根」「上水から下水」まで修理や、どうすればいいか?が単独でできるように、スキル、ノウハウ、実技訓練を重ねています。

災害時、復旧作業時は土方仕事が多くなるので、そのための服、工具、シャベルなどの工具もストックして、使えるように練習しています。

12.自動車のメンテナンススキルも大事
 JAFが来なくても、自分でエンジン回り、電装、タイヤ交換などが行えるレベルの自動車のメカニズム、部品やタイヤの着脱の訓練を常時しています。

例)交換用タイヤ(細いスペアタイヤでなく、ちゃんとしたもう1組のホイールタイヤ)を常備する。手袋も脇に置いておく。車載工具で自分で着脱できるよう訓練をしておく。タイヤの空気圧を調整できる電動ポンプも常備しておく。

例)交換用バッテリー(新品・サブ)を積み込んでおき、バッテリー上がりの際、自分で交換、JAFがきてもそのままやってもらえるようにしておく。(ブースターケーブル、バッテリー固定ボルトをゆるめられるレンチ・ドライバーなども積んでおく)

例)ぬかるみや、雪道で脱出できるようスタック用のシート、毛布などを積んでおく。

13.ケガをしない
 災害や復旧のDIY作業などで必須なポイントが「ケガをしない」ことです。

うちでは「作業時は、工事現場用のヘルメットを着用(頭部保護)、手袋装着」で工具やモノを触るようにしています。

以下の2つを持って車に積んだり、リュックサックに入れておくといいです。
通常は農作業のワークグローブ(薄くて動かしやすい)ワークマンとかホームセンターの。
軽い電気関係や濡れる場合はゴム手袋(家庭の炊事用でも使える)

例)車のハッチバックを開閉時頭を打った→出血、そのまま救急車です。頭部打撲の場合はほぼ確実に頭部CTをとる必要があります。大事になるので、工事現場のヘルメットは誰でも必要だということです。フード付きのパーカーでもしないよりはマシです。

例)タイヤを交換する→素手で触らないことです。やればわかりますけど、走行している車のタイヤはタールで真っ黒で、そのまま指が汚れ取れません。タイヤを触る際は作業用手袋をすることです。

例)バッテリーをいじる→ゴム手袋を装着。ちょっとしたすきに、工具が端子に当たってショート、感電もあるので、ゴム手袋あるかどうかが意外と命を救います。

例)野山の木、草を触る→とげ、ささくれ、一発で指に刺さります。

刺さると指では取れません。必要なアイテムは「毛抜き」です(ダイソーで十分)。これをポケットにいつも入れておく。無い場合は、そのまま救急車、外科へ直行になりますが……災害時機能不全で期待できないと思います。

刺さったままだと、指が激痛で作業も日常生活もできなくなり、化膿も始まります。なので、たかが「とげ」「ささくれ」がなめてはいけない理由です。

足、足の指に刺さると最悪です。歩けなくなり、死にます。

防ぐために作業時は常に「靴下」「靴着用」「手袋着用」を面倒くさくても徹底することです。

■サバイバルステージ
 うちではサバイバルのステージを以下に区分して応じた装備、訓練をするようにしています。

★ステージ1:現文明の「文明の利器」「社会システム」がまともに機能、電力やサプライが機能するという前提状態での、装備品、システム、行動。

例)自動車・ガソリン常に満タンにつとめる。
例)家電類を電力会社が喪失しても、自家発電、ソーラーバッテリーシステムで動かせるように低電力製品で装備する。

★ステージ2:現文明が災害、戦争、核などで消滅・機能不全に陥る。それでも残存勢力をかき集めて生存をする。

★ステージ3:現代文明の利器が経年劣化、老朽化で使えなくなり、ほぼ原始時代、江戸時代なみに低下しても生存ができる態勢。

私の場合ここまで頭に描かれています。そのうえで、各ステージにそった設計、構築、運用体制を日夜考えて実験しています。

■水・食料

★トイレ用の水がいる
水は、雨水をビニールプールなどにためる。ボウフラわくのでメダカや金魚を入れておく。→トイレの流し水、ろ過して洗濯などの洗い水災害時、家庭の水洗トイレが壊れていなければ、バケツで流すことでトイレを使い続けられます。そのための流し水が大量にいるわけです。1回4リットルは必要です。家族4人、男1人女3人(妻・娘)多いパターンですが

単純に、1回16リットルいります。1日3回トイレ(大小)で48リットルも捨てないといけないわけです。10日で480リットルです。

ビニールプール(直径1.2m程度)で子供用。これに満水で300リットルいけるので
6日分は捨て水が得られます。でも、あれだけあっても6日分だということです。

もっと……貯水が必要なことを……理解したかと思います。「トン」レベルいるの。

★飲み水は別にまだいる
飲むための水は、ペットボトルやタンクの飲料水を買っておいておく(ペットボトル飲料水で普通のものでも保存期限は10年以上可能)

都会生活の人は「500ミリペットボトル水24本」1箱とか、「ウォーターサービスの10リットルタンク」なんかは意外と使えます。使いやすく、置くのも楽。

「小分け」「個別包装」がいい。食べる際、大きい袋だと開けたら、残りの劣化が始まります。個別包装だと食べるときに開けるので有利です。

例)味噌汁は個別パック

食料は「コメ」「小麦」などで本来もち「炊飯器」「ベーカリー」で自作したほうが、容積も減らせ、保存期限も長くとれます。

そのためには、水とソーラーバッテリーシステムがどうしてもいるわけです。でも、持っている人はシステムを低電力の炊飯器、ベーカリーで運用すれば……長期の災害生活でも栄養価の高い安全で新鮮な食事を得られます。

缶詰は昔からいいですが、重たくなります。
レトルトは冷えて食べれるものはいいけど、大量のお湯が必要になり非効率です。ちょっとNG
インスタントラーメンは大量のお湯(1杯400ミリリットル)、残飯、捨てるスープで非効率です。貴重な水も浪費します。NG

災害時の生ごみ処理を考えている人がどれだけいるのか?

ですので、生ごみを出さないライフスタイルを普段から実践しておくことです。

乾燥したフリーズドライの食事(アマノフーズなど)が案外コンパクトで収納も楽ですし、少量のお湯で戻っておいしいのでイイと思います。値段が少し高いのが残念。

考えた方としては「基本材料」「料理をすること」「最低限の調味料を組み合わせていろいろな味を作り出す」という方針で組むといいです。

私が、実験の結果「ほぼベスト」なのは災害時の食生活面では

ソーラーバッテリー(無い人はソーラーとポータブル電源)+低電力炊飯器

これだと「煮物」「お湯沸かし」「焼き物」「炒めもの」「炊飯」「スープ」「揚げ物」全部の作業ができます。

車中泊、キャンプ生活、電力会社停電時の自宅生活……全部使えます。

400W程度で動作する4合炊きの炊飯器が2~3名分の料理を作れるのでベストです。

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うちでは、400Wの4合炊きを2台で1組で保有し、「ご飯」「おかずやスープ類」同時に別々で作れるようにしています。

……短くしたかったけど、全部書ききれません。

私がいかに、この3年間であらゆる実験とノウハウ蓄積を密濃くやってきたか……一部を紹介しました。

(内海君:小市民)