内海新聞のブログ

1996年創刊の我が国最初の電子新聞

1909:読者のがん治療体験でわかること

 私は全国の老若男女のあらゆる相談をしています。その中で「がんになった」という報告もけっこうあります。

そこで、本人から教えてもらった「実態」そこからの教訓を書いておきましょう。

■1.肺がん(20代・男性)
 Aさんは、20代で契約社員で仕事をする会社員でした。それなのに、肺がんになりました。どうしてわかったかというと、コロナになったような気がして病院を受診。医師はコロナによる肺炎を疑い、肺のCTスキャンを行いました。

結果としてコロナではなかったのですが、CT画像を読影した放射線読影医は逆に初期の肺がんを見つけました。

もし、彼がコロナだと思わなければ……見逃してステージが進み手遅れになっていたわけです。

■ところが
 さて、彼は見つけてくれた地域の市民病院で治療を受けることになりました。ところが、地方は医療が崩壊しており、このような市民病院では「医師不足」「診療科の歯抜け」が相次いでいます。
 この病院もその状態で、設備は最新鋭に更新されているのに呼吸器外科も内科もなく、なんとAさんの面倒をみたのは「消化器内科医」だったのです。

まるで……お門違い、専門違いの医師が主治医では……話になりません。さらにこわいことが起きました。Aさんの肺がんの摘出手術を執刀できる医師はここに非常勤でくる大学病院の教授でした。でも、窓口は消化器内科医なのです。

患者で医学知識もないAさんにとって、これが一体いいのか悪いのか?そうすべきなのか?もわかりません。

私からすると「めちゃめちゃでしょ」という状態です。手術の内容、リスク……すべては消化器内科医の主治医から大学病院の呼吸器外科医に「糸電話」で行うという……。

私はこの話を聞いて「大学病院の呼吸器外科の教授に転院して受けるべきだよな」と思いました。
出張で手術してもらうより、自分がいつもいる大学病院の態勢でやった方が予後管理も含めていいに決まっています。

幸いAさんは自分で主治医に頼んで大学病院に転院し、大学病院の教授による執刀で手術を受けることができました。

私が調べたところ、この教授は国公立大医学部でも序列10番以内のレベルが高い大学の出身でした。腕はあると判断できました。

Aさんの肺がんはステージ1でした。この状態で発見できるのは運がいいです。普通の人は自分から自発的にCT撮っていなければ……見つけられないです。

Aさんは無事手術が成功しました。切開も最低限で済み入院10日ほどで退院できました。

さて、Aさんの例は「もっとも軽い肺がん患者のレベル」でしたが手術・入院費用は30万円近くかかりました。その間、仕事は休んだし、実は「ステージ1で、一番軽い手術」と言われていたのですが、実際は手術後は後遺症で上半身の「痛み」が続き、1ヶ月ぐらい仕事ができなかったそうです。

「軽い手術」で……これなんですよ。

Aさんは生命保険入っていたのですが日額は5000円で弱い状態でした。それでも入っていてよかった。手術給付金と入院費用で30万円の半分以上は補填できたからです。高額医療費の分も除外すると自腹はかなり減らせたのです。

そういう一番軽い肺がんで済んだAさん。今では仕事復帰しています。それでも2年ごとの大学病院での経過観察……続いています。全くぬか喜びではないんですよ。

■教訓
1.事前にセコムがん保険、生保の医療保険、可能なら生保のがん保険トリプルでかけておく
2.肺がんの発見はCTしかない。とにかく定期的に胸部CTをかけて調べること。
3.20代でも肺がんになる。20代からCTかけるべきかもしれない。
4.手術の執刀は経験数が多い病院にする。

乳がん(40代・女性)
 Bさんは40代の派遣で働いていた主婦でした。お子さんはいません。ご主人さんにたまたま「MRIで肺がん検診してみたら」といわれ、CT/MRIスキャン専門のクリニックで半信半疑ながら自費でスキャンをしてもらいました。2万円ほどだったそうです。
★永仁会 Seeds Clinic 新宿三丁目
https://www.seeds-clinic.jp/
そうしたら、MRI画像でごく初期の乳がんが見つかりました。それで国立がんセンターに紹介され、病巣が発見された片方の乳房だけ手術を受けました。

手術は成功し乳房の切除も「元の大きさより少し小さくなったか程度」で済んだそうです。そのため再建の必要性はありませんでした。
全身麻酔の外科手術にも関わらず、入院期間は3泊4日だったとのことです。

病理検査の結果、リンパ節の転移や、遺伝子レベルでも問題ないという判定が出たので抗がん剤は必要なく、術後の放射線治療を受けることが指示されました。

このレベルだと、うまくいけば、これでもう、がんとは一旦おさらば……になれるかもという感じです。

でも、私も驚いたのですがその放射線治療は同じ国立がんセンターではできないということでした。

国立がんセンターはその治療レベルの高さから全国から患者が猛殺到しており医療がパンク状態なのです。

そのため放射線治療は別の総合病院を紹介されました。

でも、その紹介された病院もがん治療では全国10位以内に入るレベルの高い東大医学部系の病院だったので私は「Bさんは運がいい」と思いました。

国立がんセンターには東大医学部などの医師も多数いるので「東大閥の強み」が出たな……と思いました。

Bさんは乳がん患者としては「レアケース」「運がいい人」だと私は感じました。
それでもBさんが手術や入院でかかった費用は30万円近くになったとのことです。健康保険です。

Bさんは貯蓄型の生命保険に入っており、それでの医療保障がきいて手術給付金などは出たのですが日額が少なく「がっつり」はもらえませんでした。しかも手術後の放射線治療については出ない内容でした。

放射線治療は高性能な機種でやれるので回数は通常25回のものが16回程度になりますが、それでも通わないといけないのと交通費もかかります。16万円ぐらいかかるようです。

この費用は健康保険でやるので自腹になってしまいます。

なお、Bさんはこれまでの病歴が乳がんだけみたいなので3年経過して再発や他のがんがなければセコムのがん保険乳がん女性救済プランが入れます。

このプランはがん一時金は出ないのですが自由診療などがん治療費の全額負担のメリットは受けられるのです。未来の再発や別のがん出現に備えられます。
★メディコムワンは、乳がんをご経験された女性のためのがん保険
https://www.medcom.jp/one/

■教訓
1.セコムのがん保険、生保の医療保険、生保のがん保険可能ならトリプルで入っておく。
2.乳がんMRIで検査していくこと。
3.乳がんを手術・再建も同時に行え得意とする総合病院・専門クリニックで検査を受けていることが結果として楽でいい。
4.ごく初期で見つけて手術すれば、乳房を大幅にとらず再建しなくてもいいレベルで済ませられる可能性を高くできる。
5.乳房の切除が大きい場合、「同時再建」ができる総合病院、乳がん専門病院で手術を受けるといい。
6.酒、タバコ、甘い物、脂肪の多い食べ物を食べない食生活の大幅な見直しをしてがんリスクを普段から避ける。治療回復、再発、予防にも共通する。

どうですか?「がん保険いらない」「医療保険いらない」……そんなこと言っている人……インチキでウソだと。ひっかからないことです。

いりますよ。ふだん何気なく入っていた保険が「本当に困ったときに助けてくれた」話……いっぱいあるんです。

私は「実務家」です。大企業・社長たちと「特命ミッション」をこなしてきた人間です。

その辺の営業マンやマネージャーよりレベルの高い仕事、困難な課題をクリアしてきました。

その頭脳の私がこうして言っていることを信じずYouTube動画の医学の知識もロクに勉強していない人たちの動画を見て……信じないことです。

(内海君:小市民)

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